鍵山秀三郎さんといえば、イエローハットの創始者。
会社を一代で優良企業に育てた起業家として、
また「掃除運動」の推進役として知られている。
鍵山さんの人生哲学を、中学生に語った講演をまとめた本を読んだ。
まさに次世代に伝えたいことが網羅されている。
「よりよい人生を送るために大切なこと」は、
「毎日少しでも、できるだけ、私が(行う)」
「できない理由をいくら探しても、人間はよくならない」
「本当の幸せは『何もない』ところから生まれる」
など、なにげない日常の心掛けばかり。
しかし、その小さなことの積み重ねがいかに大切か、
わかりやすい言葉と実例で、分かりやすく説かれている。
幸せには3つあるという。
してもらう幸せ、できるようになる幸せ、してあげる幸せ。
毎日少しずつ出来るだけのことを積み重ねていく。
3つ目の幸せを感じられるようになると、人生は好転する。
人の喜びが自分の幸せになるのが、大事なこと。
だが、ほんとうの幸せは「何もない」ところから生まれる。
気づく人になろう。
掃除をする。やるからには心を込めて徹底的に。
いつも人を喜ばそうという気持ちを持つこと。
深い「関心」を持って、深く「感動」する心を持って、
「感謝」する心を持つ。
家庭、学校、社会で3つずつ、9つの目標を持とう。
努力が無駄になることは一つもない。
出来ない理由は探さない。
実行に裏打ちされた鍵山さんの実践哲学は、
次代を担う若者たちの人生を切り拓き、
よりよい生き方を指し示す羅針盤だ。