本当はこわくない新型コロナウィルス | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

新型コロナウィルスのことなのに、読後感が爽やかで、

なんだか嬉しい気持ちになった。

 

ヨーロッパやアメリカで多数の犠牲者を出した新型コロナウイルスが、なぜ日本では死亡した人がケタ違いに少ないのか? 

遺伝子や免疫に関する最新の科学情報から、大阪市立大学名誉教授の井上正康さんが、新型コロナウイルスの真の姿を明らかにする。

イベントはできない、旅行は行けない、人が集まれない…。

マスコミがあおる“コロナの恐怖”に翻弄されれば、社会は窒息状態になる。正しい知識と適切な感染症対策で、健康と経済が調和した当たり前の日常を取り戻し、ウイルスと賢く共存する道を提言する。

 

1日も欠かさず不確かな感染者数を報じるメディアに過剰反応せず、

少しずつ軌道修正しながら対応することが大切だ。

日本には、古くから「土着のコロナウィルス」が住みついていて、風邪の主要な病原体として民族的に付き合ってきた。これに加えて55%の国民が集団免疫を獲得したと推定される。だから世界中で日本の感染者や死亡者は群を抜いて少ないのだ。

PCR検査で陽性=コロナ感染者という誤解が独り歩きしている。ウイルスが細胞内に入ったときに感染者となる。PCR検査では、ウイルスの遺伝子のわずかな断片を増幅して検出するので、感染力を持つものか感染力を失った残骸かは判別が難しい。

むしろ、感染が懸念される人は、CT検査をして、間質性肺炎の所見が認められたらPCR検査するのが現実的。無症状の人はPCR検査する必要はない。多くの擬陽性や偽陰性が出るだけ。

コロナの感染は、人から人ではなく、モノから人に感染するリスクの方が高い。だから、いわゆる「3密回避」の効果は極めて限定的。ドアノブや便座から感染するリスクの方が高い。

2メートル以上のソーシャルディスタンスは過剰反応。大声を出さない劇場や映画館、レストラン、野外では無意味。

マスクとウイルスの大きさを考えると鶏小屋の金網で蚊の駆除をするに等しい。マスクは他人に感染させないためには有効だが、感染防護にはならない。

 

「コロナ恐怖症」こそが、新型コロナウィルス騒動の元凶。一日も早く脱却し、失われた日常を取り戻すことが肝要だ。


余談だが、この本を出した方丈社は、神保町の魚料理の老舗「魚玉」の二階にある。小さくとも、深くて、豊かで、明るい本作りを目指している。読者の生活や人生を、ほんのちょっとだけでも幸せにする。そんな心映えの一冊を、ていねいに作っていきたいと考えている。

応援したくなる。