春日局の縁に導かれ「やながわ」東京進出 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

丹波市の菓子店「やながわ」が、東京進出を果たした。

昨日、紹介した麟祥院から程近い、その名も春日通りに面した場所に、「丹波風土 東京春日店」を、先月21日オープンさせた。

 

柳川拓三社長は、かねてから東京出店を考えていた。夢は膨らんでいたが、決断の時を模索していた。ふとしたことから東京・文京区に「春日通り」があることを知った。そこに春日局の菩提寺があることもわかった。上京し墓参もした。

東京と丹波を繋ぐ役割を果たしたいと念じてきたが、出店場所はどこでもいいものではなかった。

店を構えたところは、急な坂道で人通りも少なく周りに店舗もない。立地はいいとはいえないが、柳川社長は、春日局の縁を大事にした。

春日局の生まれた町の菓子店が、春日局の眠る町に店を構えるのは、没後375年の時を経て、局が繋いでくれた縁というものだろう。麟祥院を後にして、表敬訪問してきた。

 

この季節は、なんといっても「丹波栗」。和のモンブランもショーケースにあった。丹波の店で見かける菓子が、東京で手に入れられるというのも、不思議な感覚だ。

店内には、丹波の生産者の写真パネルも掲示してある。

このあたりにも、丹波を東京に発信したいという社長の想いがある。『丹波伝心』~丹波の心を伝えたい~は社是でもある。

柳川社長は、「人は誰でも無数の縁の中に生きている。無数の縁に育まれ、人は人生を開花させていく。大事なのは、与えられた縁をどう生かすかである」ということを、いつも肝に銘じている。

縁と縁が繋がり、このたびの東京進出となった。東京で開花するよう、及ばずながら応援したい。

 

「丹波風土東京店」は、文京区本郷1-35-26。

地下鉄春日駅A1A2出口から2分。

03-3868-5610 木曜定休。