釣り道具は奥が深いらしい。
魚の種類、釣り場、釣り方に応じて、
針の大小、針糸の太さや性質、仕掛の長短などなど、
微妙なさじかげんが必要だ。
釣り針だけでも、1300種類もある。
釣り道具の製造販売を手掛け、釣りマニアにその名を知られる
「ささめ針」は、丹波市山南町に本社を構える。
中国・大連市やベトナム・ホーチミン市に生産拠点を置いている。
昭和21年の創業以来、釣針、釣仕掛けに絞り込み、
オリジナルブランドSASAMEとして、
長年に渡り全国の釣人に重宝されてきた。
その作品(商品)は、絶えず変化する自然と釣り人との接点であり、
魚たちへの意思伝達の道具である。
ささめ針には、仕掛の開発に全身全霊を打ち込んでいる
有能なスタッフがいる。
自分の思いを込めた仕掛以外は決して妥協を許さない頑固者、
大物を釣るためなら、給料を全てはたいても海外遠征する釣りキチ、釣った魚は何でも食する「グルメ探検隊」と称する命知らずの連中、
常識では計れないような人間が、悠々と社内を泳ぎまわっている。
若い力が原動力となり、
満足度と存在感いっぱいの個性と活気溢れる会社を目指している。
社内のどこを歩いていても、仕事の手を休めて、元気のいい声で挨拶してくれるから、気持ちいい。
その「ささめ針」を率いるのが、篠倉庸良さん。
昭和28年生まれと聞いて、思わず固い握手を交わした。
穏やかな語り口だが、淀みがない。
自分の信念に自信が漲っているのがわかる。
企業理念は、「高い生産性」「深い人間性」「広い社会性」。
これを、『基本三性』と呼び、社員が、ことあるごとに意識している。
あらゆる機会を通して、いかにして売り上げを伸ばせるか、どう工夫したら製造原価を下げられるか、利益を増やして高い生産性の実現に向けて努力している。
この会社の社員でよかったと全員が思えるよう、互いに人間性を磨いていく努力を怠らない。
地域社会の中で生かされている社会の公器という自覚を忘れてはならない。
基本三性が、この会社をここまで成長させてきたといえる。
ささめ針社長の篠倉庸良さんには、「たんば社長STORY」にご出演いただく予定。
(篠倉社長とは、花のニッパチの同級生)
(執務中の篠倉社長 社長室はない)
(還暦の誕生日に社員から贈られた。
篠倉社長の名前が織り込まれている)