ボクが、人を見るときに大切にしている尺度に「品」がある。
品性、品格がない人は、受け入れがたい。
品は出すもの出るものではなく、醸し出されるもの、滲み出るものだ。
高野登さんから、最新刊をお送りいただき、さっそく読んだ。
ご本人は、信州の山猿ゆえ品とは遠いと謙遜されるが、
ホテルの第一線で培った「品」のよさは隠しようがない。
高野さんは、「品格」を「一体感を生み出す感性」と定義する。
一体感~すなわち共鳴、共感出来ること。
一体感を生み出すためには、我を捨て、人の思いを修めることが大切。
相手の心に届くものを自分の中に持つ。
それには、相手の行動が変わるまで、言い続ける本気が必要だ。1万回は必要だ。
品格のある人は、例外なく、ことばがキレイ。
伝えるときのことばの粒子が細かい。
ザラメではなく、パウダーシュガーのように、
細かな粒子のことばの一つ一つが、心の襞にすーっと入ってくる。
相手を慮って紡ぎだされることばには角がなく、粒だっているのだ。
高野さんの言っていることには、共鳴共感することばかり。