報恩講で種まき | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

今年は、お寺にご縁がある年だ。

お寺で講演するのは、きょうで5回目。

きょうは、東京・大田区にある報身寺で、講演してきた。

報身寺では、毎年11月3日に「報恩講」を行っている。

文字通り、浄土真宗の宗祖、親鸞聖人の御恩に報いる集まりだ。

とはいえ、そう堅苦しい行事ではなく、読経のあとは、講演会、

食事会、カラオケ大会など、門徒の親睦を図る催しだ。

報身寺は、元和3(1617)年創建の古刹だ。

振袖火事、関東大震災、東京大空襲と歴史に残る出来事で、

焼失移転を余儀なくされ、浅草、築地を経て、現在の大田区萩中に寺院を構えた。

いまの住職の釈宏城さんで17代目。

 

お寺というと、不祝儀で集うことが多いが、こういう楽しい場はいいもんだ。

きょうは秋晴れに恵まれ、皆さんの顔も晴れやか。

ボクの話にも、よく笑ってくれた。

さすが門徒の方々、「いただきます」や「おかげさま」の意味もよくご存じ。

でも「ありがとう」の反対語が「あたりまえ」というのは、知っている人がいなかった。

1つ1つのことを「あたりまえ」と思わないために、自分に言い聞かせるために「ありがとう」。

ご先祖さまのいのちの繋がりで、いまの自分があることを忘れないために「おかげさま」。

あなたのいのちを私のいのちにさせて「いただきます」。

まるで説法のような話を、熱弁するムラカミであった。

もちろん、「やさしく深く面白く」の3拍子スローガンを意識しながら。

 

(お昼にいただいた報恩講料理)