丹波市崇広小学校で種まき | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

丹波市で最も歴史のある崇広小学校。

創立は明治6年のことだから、143年になる。

柏原藩の藩校「崇広館」に、その名の由来がある。

場所も藩校のあったところにあり、

建物の一部は、藩校時代の名残の瓦葺だ。

 

昨日、崇広小学校の5年生・6年生に「種まき」をしてきた。

実は、講演直前に、鳥取を震源とする地震が起き、丹波市も、かなり揺れた。

子どもたちは、授業を中断して、校庭に避難した。

いつ何が起こるかわからない。「あたりまえ」が「あたりまえ」でなくなるかもしれない。

「だから『あたりまえ』と思わないために『ありがとう』なんだよ」と話した。

 

1分で、自分の好きなところを考えてもらった。

最高10個を考えた女の子のそばで、一緒に指折り数えた。

その子は、「オタクな自分」も好きだと言った。

「マンガオタク、ゲームオタク」なんだそうだ。

熱中することがあり、そんな自分が好きだと言えるってステキ。

1個も考えつかなかった人は?と聞くと、ずいぶん手が上がった。

「思い浮かばなくてもいい。考えようとしたことが大事。

1個もなかったのに、手をあげた勇気もすごいね。それもいいところになるよ。

自分の好きなところを1日1回考えてみて」

 

子どもたちに1時間、そのあと保護者に30分話した。

そして、44代目の校長、徳田俊弘さんが嬉しい感想で締めくくってくれた。

「きょうは、いつもの子どもたちとは様子が違った。

子どもたちの心に、スーッと村上さんのことばが入っていったようだった。

ことばは、自分の口から出た瞬間、相手のものになる。

知識にとらわれない話の仕方で、

相手が受け取りやすいボールを投げておられたように思う」

 

(崇広小学校歴代校長の名を印した木札)