論語塾会場の恵比寿アートカフェフレンズに着くと、
玄関前に先客がいた。
どこかで見た顔・・・と思うと、松本守信さんだった。
会社経営にあたりながら、熱心な論語の勉強家。
論語のためなら、東京に日帰りでも来る人だ。
この日も、和歌山から別件できて、早朝に用事を済ませ、
立ち寄ってくれたのだ。
和歌山では、PTA会長も長年務め、ボクも安岡塾長も講演で呼んでくれた。
とにかく笑顔抜群、人柄抜群、気配り抜群の人だ。
この日も、塾生からの質問にわかりやすく答え、真の塾頭だった。
安岡塾長は、40年ぶりに小学校の同窓会に出てきたそうだ。
受付を担当したが、ほぼ全員の顔と名前が一致したという。
論語の知識もすごいが、記憶力がすごい。
ちなみに、小学校時代のニックネームは「やすべえ」だとか。
なんだか、かわいい。
この日、「孝」をテーマに、みんなで話し合った。
「親孝行したいときに親はなし」「親思う心にまさる親心」というが、
親への孝行は、言うは易し行うは難しである。
孔子は、「三年、父の道を改むる無きは孝というべし」と諭している。
このことばも、松本さんが教えてくれた。
父が亡くなってから、3年、父のやり方を変えなければ孝行な子と言えると
いうのだ。親が死んでからも孝行は出来るという解釈だ。
ボクも、父が亡くなり8年。父のことばをあちこちで伝授している息子は、
生前果たせなかった親孝行が、少しは出来ているのかと気が楽になった。