ハラハラドキドキインタビュー | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。




追手門梅田サテライトでの「ことば磨き塾」(6月23日)で、

はじめての試みをした。

いままで、ムラカミ塾長へのインタビューワークショップは、

各地の塾の定番にしてきたが、

今回は、ムラカミ塾長のインタビューに、

塾生が答えるというワークショップだった。

事前にテーマを決めてしまうと、構えてしまう懸念があるので、

5つのテーマが書かれたカードから、直前に選んでもらうことにした。

どんなテーマになるか、事前にわからないから、

選んだ瞬間、覚悟を決めざるを得ない。

小堺一機さんの番組のサイコロ企画みたいなものだ。


テーマを選んだ瞬間、

絶句する人、照れる人、ポーカーフェイスを決め込む人・・・いろいろだ。

だが、インタビューされるうちに、思いもかぬことに気づいたり、

考えていることが整理出来たり、なかなか引き出しを開けてくれなかったり・・・、

人格が見えてくる。

会話は、コミュニケーションは、人の想いを汲み取るためにある。

《聞く力のスペシャリスト》阿川佐和子さんも、

「自分の心を空っぽにしてひたすら受信すること」が

大事だと強調している。

どの言葉に反応したらいいのか、相手の本音はどこにあるのか、

相手の「キーワード」を聞き洩らさないように、

全身を「耳」にする必要がある。

今回、塾長も右往左往する場面もあった。

それでいいのだと思う。

いつも完璧なものはありえない。

例え、求めているものが得られなくても・・・

否、求める必要などないのかもしれない。

求めるものは質問者が決めるものではない。

相手に身を委ねながら、

どれだけ「聞く姿勢」が保てたかということが大切なのだ。

今回も、ハラハラドキドキしながら、みんなで「聞いた」時間だった。