くすぶる時間は貴重なエネルギー源 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。



誰しも、くすぶっていた時期があるはずだ。

辞書によると、

①火が勢いよく燃えず、煙ばかりが出る状態。

②ひきこもって陰気に暮らす

③行動がぱっとせず、発展的でない。

要するに、自分が見いだせず、すっきりせず、

もやもやしている状況は、あまり芳しいものではない。

と思いきや、齋藤孝先生は、

「不完全燃焼中こそ、人間を大きく羽ばたかせる可能性がある」と

彼は、くすぶりを肯定する。くすぶりは、人生を推進させる原動力だという。

「精神の石油エネルギー」を蓄積するチャンスだという。


著書『くすぶる力』では、

齋藤さんの豊富な教養の引き出しから、

くすぶりを人生の糧とした先人たちの実例がひも説かれる。

ご自身も、くすぶり歴は長かった。

経験に基づく話だから説得力がある。

齋藤さんは、くすぶり感覚を意識化しようと提案する。

意識し自覚すれば、人生の転機がつかめる。

くすぶりに後悔はいらない。むしろ、メンタルを鍛えるチャンスだ。

くすぶっている時に、自分自身に疑いは持たないことだ。

否定したくなった時は修正すればいいのだ。どんなときも、自分は肯定する。


いつも順風満帆、やることなすこと全てうまく行く人なんていない。

くすぶることは、人生の有意義な通り道。

くすぶりをも楽しめたら、そのうち、燃え上がることだろう。