対話の達人2人が対話して、対話の本が生まれた。
阿川佐和子さんと、齊藤孝さんの2人だから、総論はない。
すべて具体論。
「対話」と「会話」の違いは何か。
時間軸によって横に流れていくのが「会話」。
弁証法のように縦に深まっていくのが「対話」。
齋藤さんは、対話は会話よりクリエイティブだという。
対話は人生の花。知的快感を伴うという。
齋藤さんは、対話を円滑に進めるためのテクニックとして、
「~と言えば」を提案する。
ひとまず相手の話を聞いて、それを「~と言えば」で引き取り、
自分の話に繫げていく。
まずは、相手の話を受け入れることで、相手は安心感や満足感が得られる。そして、今度は自分の話に耳を傾けてもらうサインにもなる。
対立を生じさせず、相手の話を徐々にずらしていく術でもある。
阿川さんは、対話の場では、褒め惜しみをしないようにしている。
ためらわず、さっさと褒める。
相手がエネルギーをかけたところを評価する。
自分の気持ちがいかに動いたか具体的に伝えるといい。
いかに「肯定感」「盛り上がり感」を出すかがポイント。
「へぇー」「いいね」と合いの手が有効。
お互いがどこまで理解しているのか確認して共有しながら話を進めていくのが対話の基本だ。
いわば地固めしながら対話を進めるのが理想的だ。