前回「残すは最終調整」と掲載しましたが...
弾き込んで弦をなじませつつ出音確認
するとどうしても高周波のキンとした
私には嫌な成分が感じられます。
これまで何本もFGをいじってきているので
本来の音ではない何かがあろうと思い
真っ先に考えたのはこのモデル特有の
導電性素材であるアルミ製のサドル
そこで先日いじったばかりの
FG-160のサドルを取り付け確認
するとやはり嫌な高音成分が消えた!
そこでロングサドルサイズの牛骨素材を
サイズ違いで入りきらないブリッジピンと
いつもの□ound□ouseに発注~
まずはすぐにできるピンの交換
今回はタスク製の細軸(4.93φ)をチョイス
お~サスティーンは伸びるしくっきり!
まぁ、甘いサウンドがお好みの場合は
黒檀製くらいのほうが良いかも...
あとFG-160のサドルだと1・2弦の
テンションが不足気味でイマイチなので
サドル作製時に気を付けて調整します。
ロングサドル用牛骨材に形状を罫書き
まずは外寸を成型弦高なども確認します。
写真はオリジナルアルミサドルを模り
ここにFG-160サイズを掛け合わせて
理想の形状に仕上げていきます。
サドルトップを除く成型が完了し
オリジナルアルミサドルに一度戻し
オクターブピッチポイントを確認し
トップ形状をマーキングして更に成型
最終コンパウンドまで磨くとピカピカの
ピッチ補正されたサドルの完成です!
サウンドは?深くしっかりと輪郭があり
それでいて柔らかさも感じられる
私好みの出音となりました。
この音をユーザーが好むかどうかは
お引き渡しまでわかりませんが...(^0_0^;
そしてこの後改めて各部の点検と清掃
最後に新品弦(Martin SP Light)に張り替え
※弦選択理由は...手持ちのブロンズは
保管期間が長くどれも部分錆が発生
こうしてこの間手を入れてきた往年のレアモデル
【YAMAHA FG-350E】のリペアは完了です。
ユーザーさんに使っていただたうえで
ご要望あらばさらなる微調整も施します。
さてさてお気に召していただけるかどうか
お引き渡しの瞬間が楽しみ~
ドキドキワクワク...(^0_0^)♪