魔法の呪文アブラカダブラとは、そもそも何か。童話や映画でおなじみだが、大辞泉にこうある。<(ラテン語から)病気や災いを払う呪文や護符に用いる語>◆一字の濁音を含むのが惜しい。アブラカダブラの「ダ」が「タ」であるなら、「油過多油」という当て字が成り立つような。地球からひとつの大きな災いが消えてなくなるように、呪文をとなえたくなる記事を読んだ◆天ぷらやトンカツといった揚げ物で使用済みの植物油(廃食油)が二酸化炭素(CO2)削減を導くという。わけは航空機が燃やす油に関係する◆廃食油は次世代航空燃料の原料となる。排出するCO2は植物が光合成で吸収した量と相殺され、従来の燃料に比べて約8割を削減できる。来年国内で供給が開始されるのを控え、または輸出品として争奪戦が始まっている。この1年で、飲食店などから引き取られる廃食油の単価が3倍に跳ね上がったそうだ◆日銀が金融や産業など経済を多方面から見渡して、マイナス金利の解除を決めた。物価上昇はよいのか悪いのか、悩ましい時世に暮らしている。廃食油はたぶん、よい高騰だろう。

読売新聞 編集手帳より

 

・・・もともと飛行機って言っても、

30年前にグアム旅行で1回乗ったきりだし、

「油過多油」って言われても、

自分の健康にしかピンときませんね(笑