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 1986年に発売されたこの缶が国産初の350ml缶となる。製造はセブンアップ飲料(関西)。セブンアップ飲料(関西は)は1984年よりチェリオブランドのセーフガード350ml缶を発売するなど、350ml缶製品を積極投入し始めた頃であった。ペプシコーラ以外にも看板商品のセブンアップも同時期に350ml缶を発売し、現在でも販売されているライフガードもこの時期に350ml缶で発売された。チェリオ製品は100円であったが、このペプシ缶は110円で販売された。ロゴデザインは当時のアメリカのものと同じ太字のものを踏襲しており、他社の250ml缶製品も1986年中盤に製造されたものは太文字となっている。1987年にロゴ切り替えがあるので、このロゴで出たペプシコーラ缶は流通期間が短い。セブンアップ飲料(関西)は同グループの中部ペプシコーラボトリングと違い、ペプシコーラの販売には割と熱心であったようだ。ペプシコーラボトリングを名乗る会社の方が消極的というのも問題であるが…。
 
 セブンアップ飲料(関西)は1987年にチェリオ関西に社名変更しているが、ペプシコーラ缶の製造販売は継続され1989年製のものまで確認している。1987年時点で他のペプシボトラーは350ml缶対応の予定がなく、チェリオブランドも持つセブンアップ飲料(関西)のみで全ての350ml缶を供給するのも不可能なのは明白であったため、ペプシコは最新鋭設備を導入して完成したばかりの中国深センの工場から製品を輸入し販売する措置をとった。ペプシコーラとミリンダ以外のペプシ製品の販売をしなかったため、「揉めに揉めた結果」フランチャイズ契約解除されてしまったが、セブンアップ飲料(関西)・チェリオ関西が350ml缶を発売したのは英断であった。割と近年まで関西のチェリオ自販機ではペプシコーラが販売されていたが、なくなってしまって寂しいものがある。なにせ、サントリーの自販機でも見ないぐらいだから…。