とあるグループについて軽い気持ちで調べ出したら、ちょっとはまってしまった。恐ろしい。ラブ

 

とりあえず、こんな感じの動画を投稿している集団です。

 

可米小子「青春紀念冊」
原曲はI WiSHサマーブリーズにのって
2020年公開

 

クイーン「We Will Rock You」
2021年公開
bilibili抖音

恐ろしく可愛い。rrrrock you! チュー

 

彼らは「土豆王国小楽隊」という音楽集団に参加している子供たちです。

 

  土豆王国小乐队(Potato Kingdom)

 

2018年に北京で結成された子供の音楽教育&パフォーマンス集団。ミュージシャンの王冠奇(土豆老師)と、作詞家の裴育(桃子老師)が創設した。
裴育は華晨宇「好想愛這個世界啊」や張傑「逆戰」など有名歌手の人気曲を作詞している。

 

もともとは子供たちが音楽を楽しめる場として作られたようだが、投稿する動画が注目を集めるようになり、テレビ番組やイベントへの出演、オリジナル曲の配信など活動を拡げている。(国営放送である中央電視台の番組にもよく出演している)
現在のメンバー数は不明だが、30人くらいはいると思われる[大人数の動画

 

  土豆王国建国のきっかけ

 

調べてみるとグループ結成のきっかけが面白かった。

 

王冠奇が教育支援のために台湾のブヌン族の村を訪れた時のこと。学校で教壇に立って音楽の授業をするつもりでいたら、そこでは子供たちが屋外で歌ったり、身の回りの物を楽器にして演奏したりする授業が行われていた。それを見て「これこそが子供が触れるべき音楽だ」と感銘を受け、それが土豆王国を作るきっかけとなったそう。

 

なぜ土豆(ジャガイモ)なのかというルーツもこのブヌン族にある。村に到着して2日目に地震と土石流が起きて村が孤立し、食料がジャガイモとモモンガ(飛鼠)しかないという状況に陥った。しかし王冠奇はベジタリアンなのでジャガイモだけを食べていたら、村の人から「土豆老師」(ジャガイモ先生)と呼ばれるようになったのだそう。

 

参考
土豆王国小乐队:“朋友”对于孩子们而言就是“走心”(腾讯网 2020年)
土豆王国小乐队 开心暖心加走心(参考网 2020年)

 

  オリジナル曲も多い

 

キッズソングだから無難な感じではあるけど、丁寧に作られている印象を受ける。
また、土豆王国には奶糖乐团(奶糖樂團、TOFFEE)というユニットもいて、その名前で配信されている曲もある。

 

一部は日本でも配信中。
Apple Music(土豆王國小樂隊)
Spotify(土豆王国小乐队)
Spotify(土豆王國小樂隊)
ほか

 

YouTubeでは複数のチャンネルが見つかる。どこも古めの動画しかなく、どれが公式なのか不明。
土豆王國小樂隊 The Potato Kingdom
土豆王国小乐队
土豆王国少儿音乐现场
Potato Kingdom

 

SNS
bilibili
微博
抖音

 

NEW 3月に入ってから(?)なぜかこの曲が抖音中心にバズりました。

勇气大爆发(勇氣大爆發)
2021年
貝樂虎/土豆王國小樂隊/奶糖樂團
作詞:桃子老師
作曲:土豆老師
編曲:彭鈞/楊世云

 

  日本の歌も歌っている

 

SNSでは有名曲のカバー動画が多く、日本の曲も何曲か歌っている。

 

花の子ルンルン(中国語)
2018年公開

 

可愛い チュー
子供たちにはニックネームとして食べ物の名前が付けられていて、このボーカルの草莓(イチゴ)はグループ創設当時からのメンバー。今ではすっかりお姉さんになっている。

 

そして草莓はなぜか日本語が上手い。

 

ドラえもん(日本語+中国語)
2018年公開

 

可愛い ニコニコ
ギターを弾いているのが代表の土豆老師。

 

一休さん(日本語)
2018年公開
抖音
土豆王国小楽隊

 

土豆老師は若い人だと思うんだけど、この選曲の年代感は何だろう?

 

時の流れに身をまかせ(日本語)
2018年公開

 

テレサ・テンのこの曲は中国語版の「我只在乎你」もスタンダードになっているので、わざわざ日本語で歌う人は珍しい気がする。
予想外のアレンジが入ってきたりして面白い。そして可愛い ゲラゲラ

 

世界が終わるまでは…(日本語)
2020年公開

 

この曲も中国語のカバー版があるが、日本語で歌っている。
ショート動画とはいえ不思議なところで終わる。

 

まじかるクラウン

 

グループ側としてはキッズアイドルを作り上げたいわけではないようですが、知名度が上がるに従い、子供がネットで注目を浴びることなどに対して不安や批判の声も出ているようです。

中国でこうした英才教育をしている音楽集団をいくつか見たことがありますが、土豆王国小楽隊は見せ方が上手いんですよね。娯楽性の高さがショービジネス感を強めている面はあるかもしれません(実際、子供服ブランドとコラボしていたりして商売も上手そう)。

 

中国は子供による演芸が好きそうな印象があります。キッズ歌手も多いですね。

 

 

 

完了 おしまい