中国のフォークソングの素晴らしいパフォーマンス動画を見ました。えーん恋の矢恋の矢恋の矢
 

  秋柳

 

 

和やかさもあり、郷愁もあり、空気の感触や稲の匂いまで感じられそうな、素晴らしい映像だと思います。
これはとある番組用に撮影された映像です。まずは曲について調べてみました。

 

秋柳
作詞:陳嘯空(李叔同という説もある)
作曲:Joseph P. Webster
歌:老狼、河樂隊(Anaïs Martane、小河、張瑋瑋、郭龍)
ギター:楊健
コントラバス:ET

 

原曲は、アメリカの作曲家ジョセフ P・ウェブスターが1860年代に発表した讃美歌「In the Sweet by and by」です。日本では「信じて仰ぎみる」「はるかにあおぎ見る」というタイトルで歌われているようです。

 

「秋柳」は、フォーク歌手の小河が中国各地のお年寄りに聞き取り調査をして童謡を発掘するというプロジェクト「寻谣计划」(尋謡計画)のなかで“発見”された曲だそうです。
拯救中国童谣|新浪网
(ああ、小河が「我們民謠2022」で歌った「揺船」もこのプロジェクトで発掘された曲なんですね) 

 

中国語の歌詞は、「春の日々は美しかったが、今は柳の葉も落ちて寒々とした秋になってしまった」みたいな悲しい内容ではあります。

 

これを聴いて思い浮かんだのは、唱歌の「旅愁」(中国では「送別」)でした。こういう牧歌的な初期アメリカのフォークソングが中国や日本の風景や心情になじむのって、なんなんでしょうね? オリジナル曲だけど莫文蔚(カレン・モク)の「這世界那麼多人」もこの路線ですよね。普遍性と言ってしまえばそれまでだけど、不思議です。

 

  边走边唱(辺走辺唱)

 

この動画は音楽紀行ドキュメンタリーのために撮影されたものです。

 

边走边唱 第2季
2022年11月スタート
配信サービス:騰訊視頻
第1集:《永远不说再见》老狼&河乐队x安徽黄山|腾讯视频

 

この番組は、毎回ひと組のミュージシャンが中国各地を旅し、美しいロケーションのもとで生歌・生演奏で歌うという内容のようです。2021年に第1シーズンが配信されました。
小河は番組全体の音楽監督も務めています。

 

ただ、この動画は番組本編では使われていません。ボーナス映像として公開されたもののようです。
でも、他のパフォーマンスもどれも素晴らしかったです。観客のためではなく自分たちのために歌っている感じが良かった。

 

  我們民謠2022

 

小河は先日配信された「我們民謠2022」第5回でもこの曲を披露しました。

 

 

 

  中国映画「柳川」

 

蛇足ですが、2021年の中国映画「柳川」(原題:漫长的告白)ではこの曲が主題歌として使われ、主演の倪妮(ニー・ニー)が歌っています。ちなみに、この映画は福岡県柳川市が舞台です。

 

 

完了 おしまい