好妹妹の約4年ぶりのニューアルバム『這樣就很好』のタイトルトラックについて書きます。
這樣就很好(这样就很好)
好妹妹
詩:余秀華
曲:張小厚
編曲:好妹妹
制作:好妹妹
ギター:胡洋
ハーモニカ:劉曉光
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ミュージックビデオ
アルバム発売と同時に「這樣就很好」のMVも公開されました。
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メイキング動画
≫微博@春生工作室
メイキングでは5月か6月に余秀華にインタビューしたと話してますね。
余秀華
今回のアルバムでは既存の現代詩に曲をつけるということをやっていて、この「這樣就很好」と「我與春天的距離」で余秀華の詩が使われています。
余秀華は、2015年に作品がSNSで拡散し瞬く間に有名になった詩人で、激しく鮮烈な詩を書く人のようです。
好妹妹の二人がメイキング動画で「彼女にとって自身の苦難は世界に対抗する武器」「僕たちは穏やかで彼女のような切っ先の鋭さはない」と語っているように、好妹妹の作風とはずいぶん違うように思います。
MVをシェアする余秀華
≫微博@余秀华
(自分が人を感動させるようなことを書いたと思うと、一生の孤独は免れない[爆笑] 好妹妹のきれいな男の子2人のことが大好き!)
好妹妹
2021年初めに発表された詩「這樣就很好」も、ただ穏やかな現状肯定/受容ではないはずですが、好妹妹は詩に寄り添うように、包み込むように歌っているように聞こえます。好妹妹は昔から老成した感じだったけど、いつの間にかこんな包容力も身につけていたんですね。ただ素朴なだけではない、11年分の滋味のようなものが滲み出てる気がします。
MVも何ひとつ凝ったところはないのにすごく魅力的。4人の席が離れてるのは多分、音が混ざらないようにか何か技術的な理由なんだろうけど、すごくいい距離感。柔らかい光も自然だし、シンプルだけど豊かな空間。
ギターの胡洋もハーモニカの劉曉光もずっと一緒にやってきた人たちです。特に劉曉光のハーモニカを聴くと、好妹妹っぽいな〜と感じます。
好妹妹の歌詞の解読はいつも中途半端にしかできなくて断念するんですが、まして詩人の作品なんて無理です。でもいいや、どのみち正確には訳せないし。やっちゃえ
歌詞≫QQ音楽
「それでいいのだ」
春は過ぎ去った
木の上にはまだ鳥の濃厚なさえずりがある
それでいいのだ
鳥のさえずりは聞こえない
しかし露に満ちた朝がある
それも悪くない
この朝は故郷ではなく
路の上にある
それでもいいのだ
あなたがどこにいるかは知らない
でもあなたがこの世界にいるのは知っている
それで安心
あなたが誰と話しているのかは知らない
でもあなたの訛りは知っている
まるで聞こえるようだ
世の中には多くの悲しみがある
私が引き受けたのは全部ではない
それでいいのだ