スタメンは以上の通り。昨季同様、中盤をダイヤモンドの形とする4-4-2のフォーメーションである。新加入選手のオグボンナ(前ユベントス)、パイェ(前マルセイユ)が先発に名を連ねた。アーセナルから今年もレンタルでの加入となったRSBのジェンキンソンは相手がアーセナルの為に出場不可、控えのオブライエンも負傷していた為普段はCBで起用されるトムキンスがRSBに入った。FWは昨季ブレイクのサコとQPRからレンタルバックのサラテが入った(キャロル、バレンシアは怪我の為不在)。そして中盤の底にはウェストハムユースが誇る期待の若手、16歳のリース・オックスフォードが入った(オックスフォードについては後の記事で述べておくことにする)。
アーセナルのホーム、エミレーツスタジアムで行われた開幕戦、ロンドンダービーということもあり、ウェストハムサポーターも多く駆けつけた。スタジアムのボルテージは最高潮、いよいよキックオフである!
開始早々、ウェストハムはアーセナルに攻め込まれる場面が目立つ。前半6分までにノーブルとオグボンナにイエローカードが提示されるという状況。慣れないRSBを務めるトムキンスが狙われ、モンレアルのオーバーラップやチェンバレンの攻撃に苦しめられるもオグボンナがジルーを抑え、DFラインを中心に必死のディフェンス。苦しい状況もウェストハムは集中した守備を見せ、40分を回った。そして42分、ウェストハムサポーターに歓喜の瞬間が訪れる。右サイドでFKを得るとキッカーはパイェ。パイェはマルセイユでもキッカーを務めており、ウェストハムに加入後もPSM(プレシーズンマッチ)やEL予選でFKからゴールやアシストを決めるなどそのキックの精度は昨季のウェストハムのキッカー、ダウニング(今季は古巣ミドルスブラへ完全移籍)の不在を忘れさせるほどのものであった。そのパイェからのボール、アーセナルはウェストハムの選手一人一人にマークをつける形で中央には人が少なくスペースがあった。蹴り込まれたボールはDFラインとGKの間へ、アーセナルの新GKチェフ(前チェルシー)が目測を誤り、クヤテがひとつ先にボールに触れた。ボールがゴールネットに吸い込まれると共に静まるエミレーツスタジアムでウェストハムサポーターの歓喜の声が響き渡る、なんと素晴らしい瞬間だろうか!前半終了間際のこの得点で前半を0-1で折り返す。
後半、リーグ優勝の期待も高いアーセナルは攻撃に力を注いでくる。流れがアーセナルに傾きそうな時間、試合を決定づけるゴールが生まれる。56分、ゴールエリア付近でボールを奪ったサラテがそのままターンして右足で豪快なシュート!コシェルニーでブラインドになり、サラテの軸足がファーサイドを向いていたこともありチェフの反応が遅れた。
サラテの素晴らしいゴールで0-2とし、ベンゲルはここで守備の要コクランを下げてウォルコットを投入。さらに攻めに転じた。コクランがいなくなったことによりトップ下でスペースを得たパイェは華麗なドリブルキープや周りを活かすパスで大人な冷静なプレーを見せた。続く66分、RSBデュビュシーに替えてコンディション調整が不安視されていたサンチェスを投入、RSBにはチェンバレンが入る形となった。サンチェスは怖さのある選手だが心配されていたように調整不足が見え、トップコンディションとは言い難いプレーだった。その後はボールを支配されるもエリア内を固めたハマーズ(ウェストハムの愛称)のDF陣が最後で体を張り、アドリアンを中心にゴールを死守。そして試合終了を告げるホイッスルが吹かれた。0-2、敵地で完璧な試合を見せ、開幕戦を白星で飾った。アーセナル相手の勝利は8年ぶり、それをエミレーツで成し遂げたのだからビリッチは見事にサポーターの心を掴んだであろう。78分に交代となったがファンタジスタ、エジルをほぼ完璧に抑えたオックスフォードは現地でも各紙が高評価、これ以上にないプレミアデビュー戦となった。プレミア開幕戦の全試合を含めて走行量がNo.1となったノーブルの貢献も大きかったであろう(多少の贔屓目)。
15/16シーズンを最後にアップトンパークを去り、オリンピックスタジアムへと移転するウェストハム。失敗のできないシーズンでプレッシャーのかかる中、素晴らしい試合を見せてくれたハマーズに大いに期待したい。
【ショートハイライト】



