久しぶりの休日、そして3ヶ月ぶりの美容室。



マーシー氏によるスタイリングを終え、僕は鏡の中の自分に「..悪くない」と微かに頷いた。


美容室を出た僕は、完璧に軽った髪を風に靡かせながら、ボクシングミットを求めてフィットネスショップへと向かう。


日曜日、道頓堀は相変わらずの人出で賑わっている。


だが、何かが違う。


…中国人が、おらん


かつてこの街を埋め尽くしていた、あの圧倒的な大陸の風が、どこにも吹いていないのだ。


賑わってはいる。


しかし、どこか何かが欠けている。


そこで、僕はふと思った。


「あんなにいた中国人がいないこの舞台で、果たして今の僕は、どれほどカッコいいのだろうか?」


かつてなら、僕のこの「マーシー・スタイル」は、

国境を越えた多くの観衆の目に触れていたはずだ。


だが今は、身近な日本人の雑踏の中に埋もれている。


ふふ。


誰も見ていない劇場で、最高にキレのある演技を続けているような、この奇妙な優越感。



そんな50歳です。笑