格闘家とヘビー級王者の異色スパーが実現

 3分5Rのスパーリングを行った総合格闘家の石井慧(左)とプロボクシング日本ヘビー級王者・京太郎

日本格闘界をけん引する2人のヘビー級王者が合体! 北京五輪柔道金メダリストで現在IGFチャンピオンの総合格闘家・石井慧と元K-1ヘビー級王者でプロボクシング日本ヘビー級王者・藤本京太郎が16日、都内・角海老ジムでスパーリングを行った。


果敢な打ち合いを挑んだ石井だが…
スピードで上回る京太郎(右)は、石井に本職として地力の差を見せ付ける

スピードで上回る京太郎(右)は、石井に本職として地力の差を見せ付ける【スポーツナビ】

「パンチの技術の勉強と昔から純粋に京太郎選手と練習をしてみたかった」という石井が、総合格闘家の先輩である大山峻護の仲介で、大山とDEEPミドル級王者・中村和裕とともに角海老ジムを訪問。スパーリングとはいえ異色の顔合わせが実現した。
 合同練習は3分5ラウンドのボクシング形式のスパーリング。石井はヘッドギアをつけ、裸足でリングに上がる。サウスポーの石井は1Rでは右肩を前に半身で構える独特のガードを披露し、接近戦は果敢に打ち合い、遠い距離からでも空気を切り裂くようなフックを放った。2Rになると、スピードで上回る京太郎が本職として地力の差を見せ付ける。接近してのボディ、アッパー、距離を取っての力強いフックなど上下に打ち分けるコンビネーションで石井を翻ろう。息がどんどん粗くなっていった石井は4Rから手数が少なくなっていく。
 クリンチに行く姿が目立った5Rの石井。2分過ぎには起死回生の豪快なチョップライトが空振りし、そのまま京太郎にしがみつくように動けなくなった。だが、そこで一息つくと残り30秒、京太郎をロープに詰め最後の力を振り絞るようにパンチの連打で意地を見せた。

石井、次戦は「ミルコとやりたい」

ガチンコの打ち合いを挑んだ石井は「強かったです」と脱帽

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ガチンコの打ち合いを挑んだ石井は「強かったです」と脱帽【スポーツナビ】

 日本ヘビー級王者とガチンコの打ち合いを挑んだ石井は「強かったです」と素直に脱帽し、「後半全然ダメでした」とバテたことを反省した。ただ、「ジャブをもっと出せればいいし、リズムの中で(パンチを)出していければいい」としっかりと課題を見つけ、「機会があればまたやりたい」と語るなど満足のいく出稽古だったようだ。今後は1月末に自身の披露宴もあって、しばらくは国内で調整していく。試合は3月か、4月に「ミルコ・クロコップとやりたい」と希望を挙げた。
 一方、京太郎は「ボクシングと総合では動きが違うので」と前置きしながらも、「吉田(秀彦)戦(2009年12月31日)を見たときはパンチがうまくないのかなと思ったけど、今日はスピーディーでガードも良かった。これからいろいろ変えていければもっと良くなると思う」と高評価。さらに、大阪出身で1986年生まれの同級生ということで、「同い年で盛り上げていければ」と石井と同じく今後の共闘を口にした。

京太郎、V2戦は元世界王者の石田が有力

V2戦で元世界王者の石田との対戦が浮上した京太郎は「たたきつぶしたい」と闘志

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V2戦で元世界王者の石田との対戦が浮上した京太郎は「たたきつぶしたい」と闘志【スポーツナビ】

 なお、京太郎の次戦は4月30日、東京・後楽園ホールで日本ヘビー級王座2度目の防衛戦。対戦相手として、元WBA世界スーパーウェルター級暫定王者で、ヘビー級に転向した石田順裕が候補に挙がる。4階級上げることになった石田は11日に後楽園で公開査定スパーを受け、1月末のJBC発表の日本ヘビー級ランキングでランクインするのは間違いない。京太郎陣営としては、その発表があり次第、すぐに対戦交渉に入る。

 京太郎は「スタミナもあるだろうし、スピードもあるだろうし、テクニックもある」という石田の印象を語った。そして、「何が怖いって、海外で1人で乗り込んで戦って結果を残すなど強い気持ちがある」とゲンナジー・ゴロフキンやジェームス・カークランドら海外の強豪と敵地で戦ってきた強じんなハートに警戒心をあらわにした。

 また、前日新宿を歩いていると、「石田選手と戦うんですよね」とファンに声をかけられたといい、元K-1世界王者と元プロボクシング世界王者のタイトル戦に注目が集まっていることを実感している様子。「たくさんの人に見に来てほしい。ボクシングファンを巻き込んで盛り上げたい」とこの一戦への意気込みを語ると、「KOで勝てるのが一番だけど、最終的にどっちが強いか分からせられればいい。尊敬を持ってたたきつぶしたい」とV2戦へ闘志を燃やした。





素晴らしいコメント嬉しいですねw 
にひひ
試合が決まれば、俺もどんどん盛り上げていきたいです。