YAMAGABLANKS 88 CHAIN | 鱒ノ道

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Road to the Troutist

最初、サンザンな目にあう。
二度目、オトシマエをつける。
三度目、余裕。
~矢沢永吉

次期レイクロッドは88チェインで決まり



YAMAGABLANKS  88 CHAIN


⚫︎Official Comment

既成のジャンルやカテゴリーに囚われない新世代モデル。高い基本性能と可変テーパーがもたらす新次元の使用感が新しいスタイルを生み出す。

様々なフィールドとターゲットに対応すべく、40gまでの各種ルアーを使いこなせるようにブランク設計にこだわり抜いたスペシャルモデルです。3kg程度の青物ならば余裕を持って対応できるパワーを持たせながら、手にしたときに驚くような軽さを実現しました。軽さに加え、8ft8inchの絶妙なレングス設定から、パワーロッドとは思えないルアー操作性は通い慣れたフィールドの新たなターゲットを見つけ出すことに大きなアドバンテージをもたらします。


YB88チェインに求めたもの


2023年にリリースされたヤマガプランクス88チェイン(以下YB88チェイン)は、新世代のバーサタイルモデルとして多くのアングラーに受け入れていただいた。15周年に合わせてヤマガブランクスの名を冠しリリースした重要なモデルだったので、受け入れてもらえたのは無上の喜びだったが、このロッドについてはまだまだ語り足りない部分も多い。

基本的なコンセプトはショア青物における「究極のサブロッド」を目指して開発されたモデルであり、幅広いルアーをしっかりキャストして操作できることを第一にブランクを設計している。

ショア青物用ロッドでは使いづらい小~中サイズのルアーを使いこなし、磯から狙える魚を何でも狙えるロッドであり、それはそのままサーフや河川、港湾部でもフィールドを選ばずに楽しめる性能へと昇華された。

最終的に、多彩なルアーを使いこなしながらフィールドを繋げながら渡り歩く、というコンセプトへと変わり、それがサブネームの「チェイン=繋ぐ」となり、リリースに至る。と、ここまでが簡単なYB88チェインのストーリーだが、ここからはもう少し深く話をさせていただこうと思う。

まず、8フィート8インチというレングスについて。数字だけ見ると中途半端に感じる人も多いだろう。これは遠投モデルとしてギリギリの短さであり、また持ち重りせずに軽快に扱いやすいギリギリの長さということで設定してある。シリーズ化せずに一本のみのリリースとなったのも、この点によるものだ。

ロッドのレングスについては、非常に大きな要素なのは間違いなく、長いほど遠投しやすく、短いほど遠くに飛ばしにくいという一般的なイメージは正しい。しかし、ブランクの素材であるカーポンプリプレグは常に新しい素材が開発されており、設計の幅は広がり続けている。その上で、今は昔ほど長さが飛距離の絶対的な要素では無くなったと感じている。

そして、YB88チェインにも最新の素材を投入し、8フィート8インチの選投&バーザタイルモデルを実現すべく、特殊な設計により組み上がったブランクが生まれることとなった。


可変するダブルテーパーアクション


YB88チェインの使用ルアーの範囲は広く、当然のようにターゲットも多岐に渡る。その全てをストレス無く楽しむために、ブランク設計には負荷に応じて曲がりとパワーがギアチェンジする「可変テーパーアクション」とでも言うべき設計を施してある。

バーサタイルモデルとして、様々なルアーサイズや種類を扱うために、2段階のギア(曲がりの頂点・反発力の支点)が入るようにブランクを調整。小型ルアーのキャスト時や小さなフォームでキャストする際は、1段階ギアまで入り込み、スムーズにルアーを押し出します。次に高負荷の掛かるジグやプラグをペンデュラムでキャストする際には2段階目から曲がり、更に強い力でルアーを押し出すというコンセプトだ。

ファイトも同様で、クロダイ等の小型ターゲットの場合は1段階目のギアでスムーズな曲がりとなり、魚を弾かずに溜めていなすファイトを展開でき、3kgを越すような大型になると2段階目のギアへと曲がりが移行し、より大きな曲がりしろを持ちながらバットがしっかりと曲がって魚の走りをいなす性能が際立つロッドに変化する。

この可変テーパーアクションこそ、YB88チェインの最大の特徴であり、通常のバーサタイルモデルとは一線を画す所以になっている。


ブランクスの可能性を体現したモデル


よくある質問として、ルアースペックの非常に似ているアーリー86MHフォーロックとの違いがある。YB88チェインは上記の可変テーパーデザインであり、ロックフィッシュにベストな調子に仕上げたアーリー86MHは負荷に対してしっかりバットが残るようにブランクは設計されている。レングスとスペックだけを見ると似ているモデルのようだが、グリップの長さも違う上に使用感は全く異なるモデルであり、バーサタイル性能に特化したモデルと、レスポンス重視に特化したモデルとの違いは明確だ。

様々なターゲットやフィールドに対応することを謳っているYB88チェインだが、もちろんサーフではサーフロッドが、エギングではエギングロッドの方が優れている。しかし、YB88チェインはそれらを一本で楽しめる性能を追い求めたモデルであり、ロッドを一本に絞り込むことで生じる不便さを楽しさに変える性能に溢れている。

バーサタイルという言葉が持つ曖味さに正面から向き合い、ヤマガブランクスが持つ設計と技術力をもって生み出した高性能ロッド。それがYB88チェインの本質だ。このロッドには、次世代の可能性があると言じている。





⚫︎Spec

・全長:2650mm

・仕舞寸法:1355mm

・自重:138g
・継数:2pcs(印籠継) 

・カーボン:99.8%
・ガイド:SiC-SチタンフレームKガイド+SiCチタンフレームRVガイド仕様(Fuji)
・リールシート:DPS17 / BACK STOP ダブルナット仕様(Fuji)
・グリップ寸法:a.410mm / b.530mm
 ※a.リール装着時のフット位置からグリップエンドまでの長さ / b.ハンドル全長

散々悩み抜いた次期ロッド選びは

ヤマガブランクス 88チェインで決着


今季は中禅寺湖では30-40gのジグで未踏の付き場、回遊コースを撃つゲームに取り組みたくて、対応ロッド選びを進めた。


ヘビーウェイトに対応できるトラウトロッドはなかなか見当たらず、ソルトウォーターも対象にして探索し出会ったのが、ヤマガブランクス。


88チェインは多魚種・多用途のバーサタイルロッドで対応ウェイトが広く求めていた理想のスペック。


試し振り、試し荷重で感覚は把握。

可変テーパーアクションの頼もしさは体感できた。


ティップとバットで2段階で曲がった


かなりの人気らしく、在庫希少で探すのに八方手を尽くして手入れることができた。


バーサタイルロッド、

コレ一本で行けるのか?どれだけ通用するか?

汎用的故に使い勝手が気になるところだが、実践投入してからの評価をしよう。