今年初めての新月です。みんなどうしてた?

わたしはお仕事で都心のスタジオへそそくさと出かけ、スタジオのお手洗いでスカートのすそをタイツに巻き込んだことにも気づかずご挨拶してとんだ痴女を演出した挙句に15分ほどでナレーション録りが終わってそそくさとスタジオをあとにしたよ。


そして気になっていた展示へ足を運びました。



アーティゾン美術館で開催中の『琳派と印象派』。


琳派は苦手だからいいかなとスルーするつもりでいたけれど、印象派といえばクロード・モネです。モネ見たさに足を運びました。

琳派とか印象派ってのは、ものすごくシンプルに言うと派閥と言うか作風というか、アニメだって「セカイ系」とか「異世界もの」とか「日常系」とか分かれるじゃない?そんな感じの説明でいいのかしらね。

で、琳派は日本、印象派はフランス。

お互い共通してるのは、自分たちでそう名乗っているわけではないところ。後世の人が名づけたみたい。


国も技法も違うふたつをどう展示してあるのだろうと興味津々です。



鈴木其一『富士筑波山図屏風』

の隣に、

セザンヌの『サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール』。

山しばり。


とか、自然や人物などのモチーフでくくられていました。


まさかまさかモネの絵の写真が撮れるなんて!

この泡泡した白波にモネはどれだけ心血を注いだんだろう。





こちらはゴッホ。


展示で気に入ったらミュージアムショップで図録とかポストカード買おうとするでしょ。でもやっぱり本物でしか感じられないエネルギーがあるんだよね。

それを浴びたくて、わたしのエネルギーと交流させたくて、だから美術館が好きなんです。とか言ってもっともらしい理由を並べてみたけど、心がグワングワン動く絵の前に立ちたいの。それは誰かにとっての神社みたいなものかもしれない。

しかも絵はこんなに美しいんだから、いいことしかない。


こちらは尾形光琳『孔雀立葵図屏風』



琳派は苦手と言いましたが、琳派といえばの俵屋宗達があんまり好みじゃないの。

京都にある血天井で有名な養源院というお寺があるのね。そこの襖絵が宗達で、見学した際にポストカードいただいたのを秒で捨てた思い出もあるほど。


でも今日は琳派の作品を一度にたくさん目にして、「あ、絵としてじゃなくデザインとして見たらすごくいい!」と気づいてしまったの。

こちとら素人で絵とデザインの境界線がなんたるかなんて知らないよ。でも絵としては苦手でもデザインとしてとらえたら、なんてモダンなんでしょう。

琳派が急激な上昇トレンドに早がわり。ほんと人の感覚なんてあてにならないよね。


展示も素晴らしかった。でもそれだけじゃないの。このアーティゾン美術館がとにかく素敵。ものすごくシンプルで無駄がないの。

しかしけっこう美術館は行ってるつもりだけど、アーティゾン美術館なんて知らなかった。と、それもそうだ。1年前にブリヂストン美術館から名前が変わったんだって。

アーティゾン所蔵の作品のいくつかに既視感あったのは、ブリヂストン時代に鑑賞してたからなのね。常設展もとてもよかったです。


最近の美術館はすごいのね。ネット予約で時間指定して人を分散させてるし、チケットはQRコードだし、音声ガイドはスマホアプリで聴けちゃうの。

琳派と印象派の会期はあと10日ほどで終了かな。間に合ってよかった。大満足で田舎に戻ったよ。いい新月でした。




2年前にとってもいいこと書いてるこちらも読んでみて。何かを得るには何かを犠牲に差し出さなきゃいけないって思ってる人は、とくに。



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