もうひと月前ですが、都心の神社に立ち寄ったときのお話を。

所用でお着物を着てたんです。

このお着物は結婚式をはじめフォーマルなおめでたいお席にも着ていけるもの。


そうそう、このときです。金運の蛇塚にご挨拶したあとですね。東京タワー周辺の紅葉が見事でした。

で、この神社は一角獣みたいな狛犬がいるところでしてね。




境内に足を踏み入れたら赤いカーペットがひいてあって、ご親族のかたはカーペット脇でお待ちくださいと言われたの。

どうもこれから結婚式が始まるようです。なんて素敵なタイミング。

赤いカーペット脇で新郎新婦の登場を待つのね、ご親族が。わたし、こんな格好をしてるけど親族じゃないよ。

数秒間、誘導係のかたと目があいました。そして視線が足元に注がれたのです。

わたし、これ履いてたの。長女だから。

さすがにフォーマルなお席で下駄はないよね。

係の方は足元の下駄を見て「なんだこのオンナ、ただの全集中か」と思ったか思わなかったか分かりませんが、一般のかたと同じく本殿のほうへ誘導いただけました。


よし、新郎新婦が登場する前に参拝を終わらせよう。


本殿までの階段をかけあがっていると、後ろからご登場されました。まわりの人から見たらお着物だし関係者が先導してるように見えただろうな。


そんなタイミングだったからなおさら新郎新婦が階段を上り切る前に参拝を終えなければ!幸いゆっくりと歩かれているので余裕で終えられる。


お賽銭を入れ、手を合わせ、こんなときによぎるお願い事なんてこれしかないよね。


『どうか後ろの新郎新婦がものすごく幸せになりますように』


心の中でとなえたあと胸がブワッとあたたかくなって、わたしのほうがものすごく幸せな気持ちになりました。ああ泣きそう。ぜんぜん関係ないのに泣きそうだ。

そして階段の上から新郎新婦と御親族がいらっしゃるのをまわりの皆さんと拍手で待ち受け、おめでとうございますとお迎えしました。


今後もお会いすることはないであろう見ず知らずのかた。お二人にとっては人生に深く刻まれる時間をほんのひとときですがご一緒できて、みんなが幸せな気持ちがめぐってて、ああもう胸がいっぱい。


人の幸せを願うと幸せが循環してやってくる。


どうぞお幸せに。




全集中の下駄がやってくるまでのいきさつはこちらをどうぞ。




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