学生時代によく、社会に出てからの方が大変だと説教された。そんなんじゃ社会でやっていけないぞ、と。

大学の就職課の職員さんも、私の就職先が決まると、おめでとうと同時に「仕事なので辛いことあるかと思いますが...」という風な言い方をした。

しかし、だ。私は一年弱働いていて思う...学生時代の方が辛かったな、と。

ぼっちだったり、家族との折り合いが悪かったりする人にとっては、学生時代より社会人の方が、精神的に遥かに楽だと思う。

学生時代は、スクールカーストがあって一軍が持て囃されて、無理にでもキラキラしてなきゃいけない感があった。私は文化祭の時、みんなが友達とあちこち回っているときに、一人トイレで漫画を読んでいた(涙)。友達がいないと、常に誰かといないと可哀想な目で見られ、ぼっちは駄目人間だという圧のある雰囲気だった。もちろん社会人にとっても人付き合いは重要だが、学生時代の「リア充の価値観の押し付け」的な圧はあまり感じない。学校=陽キャのための学校、だ。基本、友達の多い陽キャがお手本にされる。陰キャが馴染めないのは当然のことで、少人数制の、もっと陰キャに優しい形態の学校があってもいい気がする。

学生だとまだ親に養われる立場なので、何かにつけて親に「まだ自力で稼げてないくせに」「親が養ってやってるんだぞ」と説教された。事実、家を追い出されたら食べてはいけない弱い立場で、特にうちの親は気が強いので、嫌でも親の言うことに反抗できなかった。毎回の夕食ではひたすら、このままじゃ社会ではやっていけない、との耳タコな説教。「将来の夢を見つけよう」もよく言われて追い詰められてたけど、社会人として働いている今、別に将来の夢なんか無くてもいいんだよな〜と思ってしまう。だって、たとえ希望の職種に就けても、実は適性がないかもしれないし、人間関係で病むかもしれないし。人によっては夢ややりがいより福利厚生の方が、よっぽど仕事をする上で重要かもしれない。

くだらない校則や、全校集会での生徒への偏見まみれの説教。まだ学生で大人に調教される立場だっていうのが一番嫌だった。もちろん、叱られるという行為自体は成長に不可欠だ。けど学生だと、まだまだ自力で稼げない未熟者という体で、意思決定の権利や人権が微塵も無いかのような扱いをされた。

あの頃は娯楽や夢に溢れている分、キラキラ出来ないタイプの私には苦痛だったな、と痛感する今日この頃...