三元茶屋のシアタートラムで倉田翠率いるakakikikeの新作「希望の家」を観た。
********** 演劇サイト より **********
生まれ育った家に、新しい家がどんどん上書きされる。子供だった人がお母さんになったりおばあちゃんになったり別にならなかったりして、最後たった一人になった時に、私はあなたの中に存在しているのか。
健やかなる時も 病める時も
富める時も 貧しい時も
これを愛し 敬い 慰め合い 共に助け合いその命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?
信仰する、または愛することについて。
倉田 翠
新作のテーマは「信仰」。人には信じる対象がさまざまにあります。人、動物、自然、宗教——人は何を拠り所として生きていくのか。そして、信仰をテーマにする上で倉田が今回注目したのは「結婚」。結婚式という構造を取り入れつつ、様々な背景を持つパフォーマーたちとダンスを立ち上げます。
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メンデルスゾーンの結婚行進曲が流れる中、黒衣のウェディングドレスの花嫁(倉田翠)とアイボリーのスーツ姿の新郎(桑折現)。新郎はローラースケートを履いて、縦横無尽に舞台を駆け回っている。花嫁も脚を高々とあげ、十字バランスを決めている。
そこへ介入する招待客らしき女性(白神ももこ)。
自分が生まれ育った家の構造を丁寧に説明する男(吉田凪詐)、そしてそんな彼らを上から眺めながらヤジる男(前田耕平)。
家族になった夫婦の会話、夫への不満、、、それぞれがバラバラに日々の断片を語りながら、それでいて一つの調和を成している。
様々な角度から、それぞれの祝い事を、思いを飛ばしながら眺める。楽しかった。