世田谷パブリックシアターでチェルフィッチュの「消しゴム山」を観た。

 

チェルフィッチュ主宰の岡田利規が作・演出を、美術家の金氏徹平が舞台美術担っていて、2019年にKyoto Experimentで世界初演され、2021年に東京・池袋のあうるすぽっとで、その年の秋にはウィーンとパリで海外公演も行った作品。

筆者は2019年京都、21年池袋に続いて3回目の観劇。

 

舞台上にぎっしりと敷き詰められたもの、物、もの(美術:金氏)。。。コンクリートミキサー、大小の土管、運動会の大玉からテニスボール、蛍光灯にコンクリート片、などなど。それらを手に取り、新しい命を授けようと四苦八苦する俳優たち。

 

彼らがさまざまなものと対峙しそれらのものとのクリエーションを試みる様を客席から見続けるという演劇体験。

 

演劇クリエーションと演劇という行為(演じるもの、それを観るもの)のまだ見ぬ可能性を模索した実験作。

3部構成のPart1では洗濯機(たち)の反乱が起こり、Part3ではものたちが何かを表現してみせる演者となっている。

 

既存の概念から先へ手を伸ばす行為というのはそれなりの勇気と決意がいるものだと思うが(それは今海外ツアーにでている外国人が日本語の劇を演じる「宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓」にも言えること)常にその限界に挑戦し続けている岡田利規の頭の中はどうなっているのだろう?