渋谷ヒカリエのシアターOrbで英国ダンス界の鬼才マシュー・ボーンの大ヒット作、シェイクスピアのロミオとジュリエットを現代(近未来)の若者たちの悲恋に仕立て直したダンス「ロミオ +ジュリエット」を観た。

 

作品の解説はこちらから↓

 

(日本語)

 

(English)

 

 

ロミオもジュリエットも日替わりのトリプルキャストになっていて、筆者が観た日は上記のキャストによる上演だった。

 

まず、すごい点として、プロコフィエフのバレエ版ロミオとジュリエットの名曲を使用しているのだが、これが今回の若者矯正施設での悲劇のものがたりにしっかりと完璧にフィットしていること。

ものがたりはかなりオリジナルなものになっているのだが、そこにシェイクスピアのロミジュリ用の曲がぴったりとハマっているのだ。

 

マシューの代表作「白鳥の湖」でもマシュー版を観てからはチャイコフスキーの曲が流れるとバレエの振り付けと同時に、、、というか正直に言うとさらに鮮明にマシュー版の王子と白鳥のリーダーとの悲恋を、そして王室の悲劇を語った振り付けの方が目の前に浮かんでくるという現象が起きているのだが、今後はプロコフィエフのロミジュリに関しても、おなじことが起こりそうな気配。

 

また、バレエ版を意識して振り付けを類似させながら進化しているところもあり、バレエのロミジュリへの敬意が感じられた。

 

上記のインタビューでロミオ役の一人、パリス・フィッツパトリックが語っているように、シンプルながら力強いメッセージ、権威(大人)に押さえつけられている若者たちの叫びが聞こえてきそうで(ダンスなので無言ながら)、ダイレクトに刺さってくる。

 

このチャンスに、観て絶対に損はないステージ!!

ダンスの多彩な表現力に驚いて!!