夜は下北沢に移動、小劇場B1で(このところ下北沢の外国人ブラブラ率もすごく高くなっているような気がする)して松本光生率いる劇団、ハツビロコウの「三人姉妹」を観た。

 

1時間50分のチェーホフ「三人姉妹」。コンパクトながらしっかりと「三人姉妹」を描いていてとても面白く観た。

 

原作のロシア文化を描写した部分、細かい描写は簡素にまとめ、役に関しても削れる箇所は削ったり、他の役に兼任させたり(例えば市会の守衛フェラポント役を一家の年老いた乳母で召使に兼任させたり)して、全体の簡略化はしているのだが、それが小劇場の小さなスペースにはちょうど良い分量で三人姉妹のエッセンスをしっかりと打ち出し、伝えた作品になっていた。

 

もちろん、原作に忠実に上演して、細かいところからさらにさまざまなことを発見するのも良いとは思うが、これはこれで過不足なく、十分にチェーホフ戯曲を考える舞台になっていたと思う。

 

三人姉妹を演じた女優さんたちのキャラ、雰囲気がそれぞれの役所にハマっていて観たらすぐわかる、そんなわかりやすさもスムーズに劇を走らせる力になっていた。