新国立劇場の中劇場で新新国立劇場バレエ研修所の成果発表会「エトワールへの道程2024」を観た。

 

通常のバレエ公演ではなく、成果発表会ということで、その目的が随所に見られる上演だった。

 

第一部が芥川也寸志の曲に牧阿佐美が振り付けた「トリプティーク〜青春三章〜」、「海賊」よりパ・ド・ドゥ、「Conrazonecorazon」よりの3作品で、第二部が「眠れる森の美女」第3幕よりということで、作品カラーの違った演目を卒業を迎える第19期生を中心に構成されたメンバーが丁寧に踊っていた。

 

彼らをサポートするプロのゲストダンサーたちが温かく見守り、リードをする場面などでは力の差を目の当たりにしながら、これが継承というものなのだと感じたし、特別に用意されたカーテンコール後の卒業生たちのスピーチ(これは良いアイディア)ではそんな国立の研修所ならではの手厚いサポートにこれから応えていこうと意気込みを語るダンサーたちの笑顔に頼もしさを見た。

 

また、その継承という意味では、客席でキラキラした目でステージを見つめているちびっこダンサーたちにもその想いは伝わっているのだと思う。