1月最後の週末の日曜日、promising (上り調子の)若手劇団2つをはしごしたら、思いがけない共通点が!!

 

まずマチネは下北沢小劇場B1で2016年発足のコンプソンズ「岸辺のベストアルバム!!」を観劇。

— 下北沢は渋谷並みに外国人率があがってきましたね〜〜。みなさん食べ歩きとか、ショッピングとかを楽しんでいるのでしょうが、そんな中で日本の新しめの演劇を観てみたい!なんて酔狂な人はいませんかね〜〜?!

 

前作の「愛について語るときはしずかにしてくれ」を配信で観て(巷で噂になっていたので)面白かったので、今回は劇場で初ライブ鑑賞をしてみた。

 

で、面白かった!

 

******* 演劇サイト より **********

 

夏希、千秋、冬美という3人の女性が出会う。
「この3人、みんな季節の名前が入っているね」と盛り上がる。
「これで春がつく子がいたら完璧だ」しかしそれから先ずっと「春」がつく名前の誰かがこの3人に交わることはない。
それについてお互い言及することはないが、人生の節目で皆時折思う。
「もし「春」のつく誰かがいる4人組だったら、今の私たちはどうなっていただろうか」

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ここにある三人の女性が話の中心を担っていくのだが、そこにさまざまな尾鰭がついて、架空の事象が絡んできて、横道、裏道にそれながら話が進んでいく。壮大なフィクションに時事ネタ、「今」世間で話題となっている事柄、人物、のネタ、とくにサブカルエリアに関するギャグが盛り込まれているのだが、これが茶化しのセンスが良く、そしてバランス良く散りばめられている。—思わず劇場で販売していた戯曲を購入。

 

そんな笑いの一方で、少年A(連続児童殺傷事件)らしき少年が「なんで人を殺しちゃいけないのだろう?」と深淵な問いをつぶやいたりする。

かと思うと演劇界の圧倒的存在、かつては下北沢の劇場で若者たちのカリスマとして飛んでいた野田秀樹(オンラインチケット販売がまだなかった時代だったので、劇場前に完徹してチケットを買いましたよ!夢の遊眠社)を突然引き合いに出し、

言葉遊びをするキャラクターに対し「世の中には。。。年に一回、野田秀樹の演劇だけ観にいく層っていうのがいるんですよ。母が野田秀樹のファンでね。。。必ず着物を着て行ってました。」と、日本の演劇界を分析したりもする。(これが冒頭であげた共通点のキーポイント)

 

今年の岸田國士戯曲賞受賞の加藤拓也同様に、この年代の若い作家だからこそ書ける戯曲。話も演出も若さならではのグルーブ感が心地良い。