東京芸術劇場プレイハウスで三谷幸喜の新作、3人の俳優による芝居「オデッサ」を観た。

 

***** 演劇サイト より ******

オデーサ。 ウクライナ南部にある都市。 かつてはオデッサと呼ばれていた。
しかしこの物語は、オデーサともオデッサとも関係がない。

アメリカ、テキサス州オデッサ。
1999年、一人の日本人旅行客(迫田孝也)がある殺人事件の容疑で勾留される。
彼は一切英語を話すことが出来なかった。
捜査にあたった警察官は日系人(宮澤エマ)だったが日本語が話せなかった。
語学留学中の日本人青年が通訳として派遣されて来る(柿澤勇人)。 取り調べが始まった。
登場人物は三人。 言語は二つ。 真実は一つ。
密室で繰り広げられる男と女と通訳の会話バトル。
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三谷らしいシチュエーションコメディ。そこに今回新たに加わったのが、英語と日本語という言葉の違い、母語が違うが故の伝わらなさを活かした勘違い、その伝わらなさを利用した騙し合いの駆け引きが展開される。

 

宮澤エマがネイティブ(実際、今作の英語の台詞の監修もしている)ということで、彼女はネイティブのアメリカンイングリッシュで演じきり、ロンドンへの留学経験もある柿澤が、これまた流暢な英語(Brilliant!)で英語と日本語で通訳の役を演じている。

 

つまり、英語での会話、それも打てば響くマシンガントークが舞台上で行われている時間が続くわけだが、ご安心を。隅で出される脇役ではなく堂々と存在感たっぷりの字幕投影がコメディの流れを邪魔することなく、むしろその字幕の工夫でドンピシャのタイミングで笑わせるように良い仕事をしてくれている。

 

言葉遊び プラス 文化の違いを面白おかしく茶化した内容で、会場を笑いで満たしていた。

 

内容的にはちょっとこじつけ(容疑者が嘘をつき続ける動機とか)の感も否めないが、、まあそこは新年初笑いということで、、ご愛嬌。