夜は想定外の雪が舞い散る新宿のこくみん共済coopホール/スペース・ゼロでスズキ拓郎率いるCHAiroiPLINの「じごくのそうべえ」。

 

上方落語「地獄八景亡者の戯れ」を底本とした落語絵本を題材に2020年に映像化した「じごくのそうべえ」を新たに今回は舞台にしたとのこと。

 

いつも通り、スズキ拓郎の自由でカラフルなイマジネーションが炸裂した舞台。

 

綱渡り中に綱から落ちてしまい地獄行きの列に加えられた軽業師そうべえ(スズキ)がそこにいた地獄送りになった人たちと色々な地獄の名所(?!)、三途の川、釜茹で地獄、糞尿地獄、、を巡る展開。その様子を閻魔大王(佐藤誓)がビデオカメラで撮影している。

 

原作となった絵本にあるのかどうかは定かではないが、その地獄めぐりにもう一つ、閻魔大王のプライベートライフ、病身の妻との愛にあふれた生活というのが挟まれている。二人の日常はゴージャスとは程遠い、つつましやかなものなのだが、そこに人が生きていくのに必要不可欠なもの”愛”が浮かんで見える。

 

キッチュなダンスシーン、そしてノンストップで繰り広げられるあの手この手の手作り感満載の舞台作り、と、このアイディアてんこ盛りのクリエーションとダンサーの個性があふれるパフォーマンス。CHAiroiPlinのこの全力で身体投入のハンドメイドな世界観が好きなのだと思う。

CHAiroiPlin名前を見るとチケットサイトでポチってしまう。

 

今回は一般参加のアンサンブルメンバーもいて、それぞれが楽しそうに表現していたのが良かった。

 

これから、ダンスでは特に、このような参加するプログラムもますます増えてくるのでは?と感じている。