昼間はやはりカップルで賑わう(日本のクリスマスはカップルがこの日だけはお互いに優しくなる日)下北沢、本多劇場で中屋敷法仁率いる柿喰う客の新作「禁猟区」を観劇。

 

***** 演劇サイト より *******

 

理不尽極まる無差別殺傷事件が発生した人気商店街「ちぎり通り」!
異常な地元愛を抱く繁盛店の勇者たちは禍々しい厄災に立ち向かう!
劇団「柿喰う客」が年の瀬に放つ新作公演は総勢21名による狂騒劇!
熱き血潮がほとばしるパニック・アクション・エンターテイメント!!

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今や演劇界を背負って立つ若手舞台役者たち、玉置玲央、七味まゆみ、大村わたる、永島敬三、田中穂先らを輩出し続けている柿喰う客(柿)。

 

パーフェクトな滑舌の弾丸セリフ術、ソリッドな肉体にキレッキレな身体性、21人の役者たちはこれらの基準から外れる者はなく、中屋敷の書くリズムを刻んだセリフを次々と流暢に発していく。

彼らの一糸乱れぬ集団パフォーマンスは演劇グルーヴとも言えるようなもので、一度ハマると彼らのリズムに乗ったままフィニッシュまで一気に駆け抜けることとなる。

—途中、ここに少しでも異物が入る(技巧的なセリフ術ではない役者が混ざってリズムを断ち切る、とか)と成り立たなくなるのかな〜、と疑問に思った。

 

今回は年末公演ということで、そのコンサート的な演劇の楽しみ方を主軸に置いたものと思われ、その目的—役者の技を堪能してもらう—から、舞台装置はあえての「何もない空間」で役者、照明、音響でストーリーを語っていく演出となっている。

 

柿が以前シリーズ化していた女優のみでシェイクスピアを演じる「女体シェイクスピア」が好きだったのだが、もうやらないのだろうか?