岩崎う大率いる劇団かもめんたるの新作「S.ストーリーズ」Vol.1を座・高円寺で観た。

 

岩崎う大と言うと、過去2年続けて岸田戯曲賞候補者に名を連ねている注目の作家。そちらの2作品では未来の人類に起こる種の絶滅の危機、またAIに取って代わられる未来をSFテイストで描いていて、もちろんそこにはキングオブコント2013王者という経歴をもつ彼(そして槙尾ユウスケ)らのお笑い要素が散りばめられた作品となっていた。

 

今回の「S.ストーリーズ」、Vol.1と銘打っているだけあってシリーズの予定なのか、形式が7つのショートストーリーズからなるオムニバス作品となっている。

 

役者として岩崎が出ているシーンと、そうでないシーンとの間に作られた面白さの切実さにギャップがあったのが少し残念。

 

バカバカしくとんでもないキャラに嘘臭さが少しでも臭うとシラけてしまうので、、そこのところはお笑いのウケと通じるところなのかなと思った。

 

7作品の中では、売り家を見学しにやって来た夫婦が隣のぶっ飛んでいる年の差婚夫婦(岩崎と野口詩央)の変さにタジタジする「片付けられないイルミネーション」がとにかく秀逸だった。

 

私的には前作「ソルティーなんとかメモリー」のジワジワと増幅してくる変さの方が好みだったかも。

 

 

終演後のカーテンコール。写真撮影可となり撮影。