キム秘書がなぜそうか(김비서가 왜 그럴까) 1話(2) あらすじ小説風(?) | のあのあlife

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『雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)』に史上最強にどハマリしてしまい♡2017年も自分の勉強兼ねて原作小説を翻訳しつつ、パク・ボゴム君とキム・ユジョンちゃんのボユカップル、密かに熱烈に応援中です~♡(笑)
2021年4月、またこのブログ再開します☆

 

 

会社の朝は毎日同じように始まる。

慣れた様子で大きな口を開けて真っ赤な口紅を塗るポン・セラ。

誰もそんな姿には気にも留めない平和な会社。

そんな中、この日は息を切らせたチョン部長が走って入って来た。

「あいう~。また騒がしい。」

セラは朝から忙し気なそんな部長に不満げに言った。

「いや・・・俺が・・・

   めちゃっくちゃすごいニュースを手に入れたんだが・・・!」

「『めっちゃくちゃすごいニュース』が何ですか。

   どうせ適当でしょう。」

「お前なぁ。今度はホントなんだ!

ん?」

はぁ!自分で息を吐いて落着けると、誇らしげに

「さぁ、黙って聞ける奴らだけ、集まってみ。」

「・・・・。」

 「・・・・。」

目を合わせる職員たちに

「ほら早く来いって!」

と急かす部長。

「聞けない聞けない!」

最後までごねていたポン・セラも、

   皆が集まると、改まって、身を寄せた。

「ほら。いるだろ。

キム秘書が・・・。」

「っ!?」

「キム秘書が・・・どうしたんですか?」

途端に目に興味が映る。

「キム秘書が・・・。」

溜めた部長が一気に言った。

「辞めるんだってさ!」

っ!????

一瞬、驚いた表情をした職員たちも、

  これにはすぐに引いた。

白けた様子で乾いた拍手を送るパク代理。

「な・・な・・・・なんだ?この雰囲気は・・・。

  お前らまさか俺の話を信じてないんか?」

動揺するように周りを見る部長。

「もちろん信じるわけないでしょう。

  いえ、キム秘書がなぜやめることなんてあるんですか。」

一番若いイ・ヨンオクですら、部長へと率直な意見を述べた。

「副会長様の寵愛をその一身に受けているのに、

   何が不満で辞めるというのよ!

あり得ない!」

セラの言葉に部長が反論しようとした時、ちょうど噂のキム秘書が笑顔で入って来た。

「あり得ますよ。」

皆のもとまで歩いてきたキム秘書が、言った。

「私本当に辞めるんです。」

「本当ですか?」

「キム秘書ニム本気でおやめになるんですか?」

向かい合ったテーブルの先から身を乗り出して聞くパク代理と、

  イ・ヨンオクも立ち上がって聞いた。

「はい。そうなります。」

「ほれみろ。俺の言う通りだったろ?」

思わず部長がキム秘書の隣で自分の胸を叩いた。

「あぁ、それにしてもずいぶん急すぎませんかね?」

部長もまた、興味深そうにキム秘書の方へと身を乗り出して聞いた。

「あはは。」

キム秘書が答えるのも待てず、

   パク代理が聞いた。

「なぜなんですか?結婚?」

隣にいるヨンオクの顔を窺いながら、

   重ねて聞いてみるパク代理。

「離職?違うなら留学?」

息を飲んで見守るポン・セラ。

だが、

ゆっくりと首を振り、にっこり笑ったキム秘書が言った。

「全部違いますよ。」

「ではではもしかして・・・・

   その・・・副会長があまりにも・・・。」

声を潜めて近づいて言い辛そうに部長がその理由を聞こうとしたが、

「そうでもなく・・・。」

言葉を言い終える前に、キム秘書が否定した。

「そうか~・・・。」

呟きながら不思議がる部長と、

「じゃぁなぜ?」

全く予測もつかない職員たち。

そんな職員たちに、笑顔を絶やさないまま、キム秘書が言った。

「ただ・・個人的な理由ですよ。」

キム秘書がそう言った時、

「副会長が来られました。」

男の声に、皆が姿勢を正した。

「おはようございます(オショッスムニカ:直:来られたんですね)」

ポン・セラが声色を変えて真っ先に挨拶をした。

キム秘書も、その場で職員たちと共に副会長へと頭を下げると、

   表情を戻し、素早く隣のドアへと消えた。

キム秘書がその場を離れた瞬間、

「ヨンオクさん!」

小声でセラがヨンオクを呼び、合図する。

 

~~

~~

給湯室で手早くお茶を入れるキム秘書。

その両隣には、ポン・セラとイ・ヨンオクがその無駄のない様子をじっと見ていた。

「副会長のお隣にキム秘書がいらっしゃらないなんて、想像もできませんよ。

そうでしょう?」

綺麗にひとつづつクッキーをトングでつまみ、小さな小皿に並べるキム秘書に、

  イ・ヨンオクが聞いた。

「私もまだ実感がわかないんです。」

キム秘書が言うと、

「ほんと残念だわ。」

ポン・セラが言った。

「ですから(クロニッカ)・・・。」

イ・ヨンオクが悲し気な顔で同意した。

「ですから(クロニッカ)・・・。」

その言葉を引き継いだセラは、徐々に身を起こすと、

「この時間には普段はこんな風におやつ(間食)を出せばいいんでしょう?」

その言葉に、ぴくりと表情を固めたイ・ヨンオク。

「ダージリンティーは必ずこの茶器で、

 ハンドメイドクッキーは、Hホテルのものをかならず三つ。」

指さしながら確認するセラに、

「えぇ・・まぁ・・・。」

キム秘書も曖昧に答え、

「それをポン課長がどうしてまとめるのですか?」

「なんでって。キム秘書が出て行ったら、これからは私がしなきゃいけない仕事でしょう!」

「・・・。」

絶句するキム秘書と、

「なぜですか?」

率直に聞くヨンオク。

「キム秘書を見ると、副会長は秘書の美貌をものすご~く気になさるようですし・・・」

「・・・・??・・・・。」

「キム秘書がおやめになったら、代わりになる人って・・・・」

早口で一人、まくしたてるセラ。

「・・・私しかいないじゃない?」

一息でそこまで言うと、キム秘書とヨンオクの同意を求めるように、大きな目をきょろりとさせた。

そっと、首を傾げつつ、視点の違うポン・セラの言うことをさり気なく聞くキム秘書。

「こういう時って、うちのヨンオクさん・・・めっちゃ羨ましい~!」

「??」

ヨンオクの目が、きょろりとセラを見た。

「私もこんなにも平凡だったらよかったろうに・・・。」

っは!

ヨンオクは呆れたように息を吐くと給湯室から出て行き、ただ笑うキム秘書も、副会長用のお茶を手に、

  給湯室から出て行った。

「だから、副会長は7時出勤だから

私は6時半にはここにいなきゃなわけで、良く寝れもしないでこの皮膚どうしよう!」

一人、早口で大騒ぎなポン・セラ。

「とにかくどうしたら・・・・。」

クッキーを口にくわえた瞬間ふり返るとそこには大柄の職員が・・。

「あ・・・おはようございます。」

声を低めてあいさつすると、

  そそくさと、ようやくポン・セラもその場を去った。

キム秘書がヨンジュンの机の上に間食を置くと、

   窓の外を見ていたヨンジュンが、何も言わずに席へと座った。

キィ・・・。

副会長が深く座ると、軋む椅子の音。

すぐに、キム秘書が携帯を手にした。

その様子に、

「椅子の交換だろ?そうだろ?」

キム秘書の手にした携帯に目を向けて尋ねるヨンジュン。

「さすがですね。」

キム秘書が笑うと、

「キム秘書の頭の中まで全て分かっているさ。私が。」

ヨンジュンがそう言って、机に肘をつくと、椅子に軽く腰かけた。

「本心じゃないんだろう?

  辞めるって話。」

「今回は間違われたようです。」

その答えに、静かにうなずいたヨンジュンが、再び聞いた。

「一体理由は何なんだ?

最近ずっと夜勤に週末まで勤務させていたからか?」

「午前中に採用広告を出します。」

キム秘書が、答えずにいつも通りの口調で言った。

「私たちの手で最大限に厳選しますので、

副会長には最終面接さえしていただけたら結構です。」

「・・・・・はぁ。」

頷きながら、目線を外したヨンジュン。

「好きにしろ。」

キム秘書へと言った。

笑顔で去っていくキム秘書に、まだ納得のいかないようすのヨンジュン。

はぁ。気付かぬうちに、吐く息は深くなった。

 

~~

~~

キム秘書はパソコン上に、自身で必要な事項を書き込むと、それを送信した。

「送れた!」

笑顔でそう言った瞬間・・・

  目の前にはじっとキム秘書を見つめるヨンジュンが・・・!

「っ!!!副会長!」

慌てて立ち上がったキム秘書。

「何か・・必要なことでも・・?」

キム秘書の言葉にも、じっと睨むようにキム秘書を見つめ続けるヨンジュン。

いきなり組んでいた腕を解いたかと思うと、

「俺はパク社長の事務所へ行く。

コンファレンスコールは午後に延期。」

「はい。」

それだけ言うと、立ち去ろうと背を向け・・・たところで、

立っているキム秘書に、

「俺は実家で食事をするから、

   キム秘書も好きなように食事しなさい。」

慌てて付け加えるようにして、言った。

「はい!」

嬉しそうにキム秘書が笑って答えた。

ヨンジュンが立ち去るや否や、慌てて携帯に手を出すキム秘書。

その時、

「キム秘書ニム!キム秘書ニム~♪」

甲高い声で、ポン・セラが走って来た。

「お昼まだですよね?一緒に食べましょう♪」

言うなり、キム秘書の机に持って来た紙袋から中身を出すポン・セラ。

「あ・・・・

  ポン課長ニム、申し訳ないんですが、私がちょっと個人的な用があって出かけなければならなくて・・。」

申し訳なさそうjにキム秘書が言うと、

「ご飯も食べないで?少しでも食べて行ってくださいよ~!」

懲りずに、紙袋から出そうと試みた。

「ごめんなさい!また今度!」

キム秘書はそんなポン・セラを後に、慌ててその場から立ち去った。

「・・・・・。」

呆れた様子で透明の容器に入ったサラダをキム秘書の机の上へと投げ出すと、

「何なの?ほんと。

一緒に食べて引継ぎでもしてもらおうと思ったのに・・・。

っは!

私だって忙しいのよ!」

不満げに両手を腰につけたまま、キム秘書の去って行った方に向かって呟いた。

その不満をぶつけるかのように、サラダをおもむろに摘まむと、

  自分の口へと放り込むポン・セラ。

「あ~!ったく!!」

もっしゃもしゃと、忌々し気にセラの口の中へと緑の葉が飲み込まれて行った。

 

~~

~~

 

「理由がなんだ・・・。」

息を吐きながら大きく呟くヨンジュンは、

   パク社長の部屋にいた。

「何が?」

パク社長は自身の机から、仕事をしつつも話を合わせるようにヨンジュンへと聞いてやる。

「いきなり辞めるって言いだした、本当の、理由。」

「あ~~~~ミソ秘書!(ミソビソ:発音が似ています)」

単調にそう言うパク社長。

「これまで私の知らない不満など一つもなかったのに、

   これは本当に分かりようがなくて・・・。」

いつも堂々として、自信に満ちたヨンジュンの顔が、

   どこか、いつもと違うように、眉を下げて続けた。

「もどかしくって眩暈するほどだ。」

「・・・・・。」

そこで初めて真剣に顔を上げたパク社長・・。

「そうなのか?」

パク社長は立ち上がると、横にある真っ黒な金庫らしきものの前でしゃがみ込み、

   開け・・・・かける前に、ちらりとヨンジュンが見ていないことを確認すると、

    さらに片手で暗証番号を隠しつつ、金庫を開けた。

金庫の中に入っていたのは札束などではなく・・・

その中から何か取り出すと、

   ヨンジュンの方へとそれを抱えて向かった。

「や~。糖分の不足にはこの紅参ゼリーが最高だろ。」

そう言って、ヨンジュンの前へと座ると、

「さぁ、やろうか?」

一つヨンジュンへと差し出した。

「・・・・。」

それをじろりと見たヨンジュン・・・。

「今・・・私に向かって・・・

   紅参がたった0.03程度しか入っていないこの砂糖の塊を食えと言っているのか?

いいから。

言って見ろ。

キム秘書が一体なぜそうなのか。」

自分の好意に向かって見せたヨンジュンの、このいっそ清々しい程の言い捨てぶりに

  思わず手からゼリーを落としてしまったパク社長。

行き場のない指先をじれったく数度こすり合わせると・・・

   相変わらずなこの友人をしばし呆然と見つめた後・・

「あ~。ほんとに分からないのか?」

ようやく、声を出して聞いた。

「お前の元で9年などと、ほんとにできることじゃないんだ!」

パク社長が言った。

「そんな女を東洋では仏と呼び、西洋では聖女と・・・・。」

思わず力んでそこまで言った瞬間・・・

ヨンジュンの片方の眉がぴくりと上がり・・・

  

敏感にヨンジュンの感情を読み取ったパク社長は、

   そっと犬に睨まれた子猫のごとく身構えつつも、後ろへ下がった・・。

みゃーん。

 

そして、ふと、自分の言葉を振り返ったパク社長が、

  今度はヨンジュンへと聞いた。

「私が今何て言った?」

「?」

首を傾げるヨンジュンに、

「9年!?」

自分で言って驚いた様子の社長・・・。

「9!」

 「9!!」

「・・・9!」

一人、百面相のように9という数字を繰り返して呟くと、

  ぱんっ!と手を打って、ヨンジュンへと再度向かった。

「9年とは!!

来る時が来たんだ!」

分かっていないヨンジュンに、悟った様子で真剣な顔で向き合った社長。

「3・6・9で訪れるっていうあの話だ。」

「・・・・・。3・6・9??」

難しい顔で聞き返すヨンジュンに、パク社長も険しい顔で、答えた。

「倦怠期のことだ。」

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面白くってついスクショが・・・(笑)

  この二人のやりとりが最高です!特に表情が(笑)もう笑える!!

 

文中につい、つっこみまくりたくなるんだけど・・それやるときりがないから今は我慢我慢(笑)

 

 

当分・・・

   また小説やこれを中心にさせてください・・☆まだ頭冷やす時間が必要で~・・(><;)

 

最近さ!やっぱぼゆ以外のユジョンちゃんと相手役の写真も増えてきて・・・

   痛いっ!!(まだ言ってるのかい(笑))

 

写りがいいのはいいんだけど・・・・なんちゃって・・

 

だから、こちらや小説で気晴らししたいと思います~(;´▽`A``

お付き合いくださる方、よろしくお願いいたします!

 

 

3話始まる前までには2話まで終わりたいんだけど・・・f^_^;   (・・・無理じゃね?A=´、`=)ゞ)