十八.おかしなこと(1) | のあのあlife

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『雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)』に史上最強にどハマリしてしまい♡2017年も自分の勉強兼ねて原作小説を翻訳しつつ、パク・ボゴム君とキム・ユジョンちゃんのボユカップル、密かに熱烈に応援中です~♡(笑)
2021年4月、またこのブログ再開します☆

竹林に風が吹いた。ラオンは、爽やかな風の真ん中に立っていた。顔の上から降り注ぐ風の感触に、ラオンはそっと口を横に長く伸ばした。静かに目を閉じると、全身で風を感じた。

気持ちいい。

風に、ほのかな香りが伝わった。どこか、麝香の香りのようで、また、夏野原に咲いた菜の花に似た香りでもあった。

誰かしら?この香りの主は・・?

ラオンは、香りが感じられる方へと目を向けた。しかし、突然周りの風景が急激に変化した。高貴な気品漂う、部屋の中だった。

ここは・・・・・!

「何をしているのですか?ホン内官。早く頭を下げて。」

その時、チャン内官の切羽詰まった声が聞こえてきた。振り返ると、床にべたっと伏せたまま、手振りを見せてきた。すぐに、扉の外で朗々とした声が聞こえてきた。

「世子邸下が参られます。」

ラオンは急いで床に伏せた。扉が開かれると、静かな足音が聞こえてきた。それから、足音と共に、一筋の風が吹いてきた。

ちょっと前に感じていた、ほのかな香りだ。

ラオンはそっと目を閉じた。

この香り。とってもいい。

人の心を柔らかく包むように、暖かくなるような、そんなかすかな香りだった。

厳しくて恐ろしいという世子邸下の香りが、暖かく感じるなんて。本当に妙なことだった。ところで、この香り・・・・・どこかで、嗅いだことがあるみたいなんだけど・・・。

ラオンは、かすかな記憶の片鱗を探り始めた。

まさにその時だった。

「頭を上げよ。」

世子邸下の声がラオンの頭の上から聞こえてきた。

「畏れ多くもそのようなことはできません。」

ラオンが答えた。すると、断固とした命がまた下された。

「頭を上げよ。」

ラオンは慎重に、頭を上げた。

「あ!」

ふと、彼女の口から小さな悲鳴が漏れた。なんと、ラオンの前にいる人は・・・・・世子邸下ではなく、花草書生だった。

「花草書生(ファッチョソセン)?こんなところへどうされたのですか?」

ラオンの問いに、花草書生は、冷たい顔の上に笑みを浮かべた。普段とは全く違う、悪戯っ子のような笑顔。妙にその笑顔は、気楽で、身近に感じられた。子供のように無邪気に笑っていた彼が、ふと手を差し出した。彼の指が、ラオンの唇に触れた。その上、その指を、今度は自分の唇へと持って行った。ラオンは驚いて言った。

「な・・何をされるのですか?」

「本当に記憶がないのか?」

まさか。唇が触れたことを言っているの?

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オモオモ??

 

ちょっと楽しいのでここで区切ります(笑)あはは~