週末に大分に行くので、国東半島の旅ガイド本を探すため、近くの大学生協内にある本屋さんに出かけた。家から歩いて行けるところに、大規模書店が無くて、近隣の大学生協の中の本屋さんに行ってみようと思いたったのだ。

 

 かつて、私が働いていた大学生協なので、何処で何を売っているのか全て私は知っている。よくこの本屋さんで仕事帰りに本を買っていた。大学構内は、散歩がてらによく訪れるが、生協の中のお店に入るのは久しぶりである。ここは、コンパクトな本屋さんだが、だいたいのものは手に入る。学生向けの専門書から、一般の文庫本、単行本、雑誌、旅行ガイドブック、なんでも揃っている。多分、注文すれば、取り寄せもできる。

 

 「大分」という小型のガイドブックをレジへもっていくと、「あの、現金でお支払いされますか?」とレジの女性から聞かれた。「あ、そうです、現金でお願いします。大丈夫ですか?」と私が言うと、彼女は私の顔を見て「いえ、生協カードを持ってらっしゃるかと思いまして、うかがいました。以前、よく来られてましたよね」と。私のことを覚えているようだった。「生協カードは持っていないです。そうなんですよ、4年前までこちらの生協で働いてました。今日は、久しぶりに来ました。家の近くに本屋さんが無くて、ここに来たら何でもあるなと…」と私は笑顔でこたえた。

 

 懐かしかった。そして、私のことを覚えてくれていたんだと思うと、なんだか嬉しくって、ありがとうと彼女に何度もお礼を言った。12年間、毎日通った大学生協の思い出は、たくさんある。学生たちは入れ替わり、私との年齢差はどんどん開いていく。

 

 あちこち構内を歩くと、昔はなかったクレープ屋さんやオムライス屋さんなどのキッチンカーが、何台も並んでいた。パンの自動販売機をみつけて驚いた。一個220円くらいで、決して安くないけど、売れているようだった。今日の一番の気づきは、大学構内のあちこちに置かれていたゴミ箱が、見当たらなくなっていたことであった。どういう理由かわからないが、ことごとくなくなっていた。

 

 ひさびさに大学内を歩いて、4年間で随分変わったなと感じた。コロナからの4年間である。変わってしまってもしかたないこの年月なのかもしれない。

 

学生たちを見ていたら、こんな歌をおくりたいなと思いました。失恋しても大丈夫、きっとあなたを待っている人がいるよと。

竹内まりや 「元気を出して」

いつも読んでくださりありがとうございます。

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