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愚かな少年

この物語はある一人の少年がやらかしてしまったバカ話です

 みなさん、お久しぶりです。

『愚かな少年』をフォローしてくれたみなさん、本当にありがとうございました。

 ご存知の方はご存知でしょうがぼくは『恥物語~愚かな少年Ⅱ~を何章かアップしましたが、ぼくのブログを『愚かな少年』だけに絞ることにしたことをご報告させていただきます。

 昨今新型コロナウイルスの影響で、みなさん大変でしょうが、みなさんが笑顔になってくださることを願い、『恥物語』に書いたものと重複する作品もありますが(申し訳ありません)また、楽しいお話が思い浮かんだら『愚かな少年』にアップしますので、みなさん、期待していてください。 それでは、第15章『人間のからだ』。楽しんでくさい。

 

   <第15章> 人間のからだ

 

 みなさん、どうですか? このタイトルを見た瞬間、

「エッチな話かな?」

 という感想を抱いた方、いっぱいいらっしゃるでしょう。でもそれは大きな間違いです。

 今回はぼくのからだに起こった人体のものすごい驚異的な体験についてお話ししたいと思います。

 

 どれくらい過去に目撃したのか、正確にはあ覚えていませんが、「記憶している」ぐらいの過去のことです。

 いま、大馬鹿野郎の記憶力を総動員して、思い出したお話しですので、ちょっと(いや、たぶん)理解しにくいかもしれませんが、どうかぼくを見捨てず、最後までお付き合いください。

 記憶をたどると、サッカーをしている自分の姿が視えるので、ぼくたち愚かな少年たちがサッカーの虜になっていた、小学5,6年生のころのお話しだと思われます。

 ある日テレビで、ある有名なサッカー選手(当時)が試合中、手鼻をかんでいるのを目撃しました。その人は誰あろう、ブラジル・黄金のカルテットの一人・ジーコさん(以下敬称略)です。

 

 ジーコは、よく「サッカーの神様」と形容されますが、本当のサッカーの神様はジーコではなく、ペレという1960年代に活躍した選手です。ペレは17歳でブラジル代表デビューし、その後、ブラジル代表・カナリア軍団を3度ワールドカップをもたらしたその活躍ぶりから「サッカーの神様」と呼ばれるようになりました。

 しかし、時は流れて1980年代に入り一人の天才がブラジル代表で大活躍をしました。その人が、ジーコです。そしてそのプレーぶりからジーコは「白いペレ」と呼ばれるようになりました。ちなみにペレは黒人です。それがやがていつかそれを不安定だと感じる人が増え、

 ペレを、「サッカーの王様」

 ジーコを「サッカーの神様」

 と誰もが呼ぶようになったのです。本当の話ですよ。

 

 そんなジーコが1993年5月から開幕したサッカーのプロリーグ・Jリーグで、鹿島アントラーズで現役復帰することになったのです。そのジーコが、試合中によく手鼻をかんでいたのです。

「手鼻」と言ってもよくわからないので、ぼくは辞書をひいてみました。

 手鼻――鼻汁をかむのに、片方の指で鼻の片方の穴を押さえ、強い鼻息で鼻汁を吹き出すこと。

 なんかかえってわかりずらくなってしまいましたね。どうしましょう。

 どもまあ、要するに、ティッシュペーパーを使わずにきれいに鼻をかむことだと思います。

 で、ジーコに憧れていたぼくは、どうにかして手鼻をできるようになりたくて、鼻の中がムズムズしたときは、

「チャ~ンス!」

 と反応しそして右手の親指と人差し指を巧みに駆使して、ねばねばした鼻水も、乾燥した鼻くそも、強い鼻息で、

「フンッ、フンッ」といっしょうけんめいチャレンジしましたが、どうしてもできません。

 しかし高校生になったぼくは、実にあきらめの悪い学生でした。ゆえに、毎日毎日鼻がムズムズしてきたら、フンッ、フンッ、と手鼻ができるように、必死に、努力しました。

 そんなある一瞬、「手鼻の練習にはこのやり方しかない!」という作戦を発明しました。

 必要なものはセロハンテープ、それだけです。

 5センチぐらいに切ったセロハンテープを縦に横にと小さくたたんで、それを一方の鼻の穴につっこみ、もう一方の鼻の穴をふさいで、フンッ、フンッ、と鼻の中のセロハンテープを鼻息で吹き飛ばす練習に取り組みました。

 が、ある日、鼻の中のセロハンテープが出てこなくなってしまったのです。

 これはやばい。そう思っても、鼻の奥に入り込んでしまったセロハンテープ出てきません。どうしても、出てこないものは出てこないのです。

 そんなとき、転校生がやってきました。

 その彼が、自己紹介の際に、

「ぼくの名前は高橋たかしです。たっくんと呼んでくださいちなみに特技は手鼻をかむことです」

 とぶち上げたのです。

 

 たっくんの家はいまではほとんどないと言っても過言ではない冒険家の一家でした。

 ぼくの住む町は山にも海にも近い場所にあったので、ぼくは仲良くなったたっくん一家と、山へ行き、海に行き、山では湧き水を飲んだり、雑草としか思えない山菜を地面から引っこ抜いてそのまま食べたり、海では、潮干狩りをしたり、子供用のサーフボードで波乗りをしたりしました。

 

 ちょっとすごいお話なのですが、ある日たっくんの妹のあきちゃんが服を黄土色の液体で染めて、猫をだっこしながら帰宅ししました。ぼくはその黄土色の液体がなんなのかまったくわからなかったのですが、庭で、洗濯物を干していたたっくんのお母さん、

「何それ~!?」

 と、もうこの世の終わりのような声で悲鳴をあげました。お母さんは、その、ぼくには何だかわからなかった黄土色の液体がいったい何なのか、想像がついて、絶望したのでしょう。

『親の心子知らず』

 昔の人はうまいこと言ったものです。あきちゃんはお母さんにこおう答えました。

「ネコのげりうん」

 そうです。あきちゃんの服を染めていたのはネコの下痢したうんこだったのです。

 

 またお話が脱線してしまいましたね。手鼻のお話に戻りましょう。

 ある時、ぼくの鼻の奥のほうがなんだかムズムズしてきました。

 ぼくは、もしやと思い、手鼻をしてみました。

「フンッ、フンッ」

 成功しました。鼻水でぐじょぬれになったセロハンテープが飛び出ました。

 人間のからだって、よくできているものです。

 体内に異物が混入すると、それを体外にだそうをという脳が指令を出すのですね。

 でも、みなさん、こんな話されても鼻もちならないですよね。

 

 さて、今回最後の主人公は「耳」です。

 耳というのはかわいそうな存在です。

 例えば、テレビの街頭インタビューとかで、

「あなたのチャームポイントは?」と訊かれた時、

「ぱっちり二重のめです」

 とか、

「すじのとおった鼻です」

 とか

「ぷっくり膨らんだくちびるです」

 そんなふうに答える人はけっこういらっしゃると思いますが、

「耳です」

 と答える人は、ほとんどいないと思います。みなさんはいかがですか、自分の耳に矜持をいだいていますか? ぼくは自分の耳を心から愛しています。

 なぜなら、耳は平衡感覚をつかさどる大切なパーツだからです。

 

 また、ぼくがガールフレンドにふられ、落ち込んでいる時に、少年時代からの友人(彼とは中・高と一緒にサッカーをしていました)が、

「サッカーやらねえか?」

 とぼくを誘ってくれました。

 久しぶりの大好きなサッカー。ぼくは体中で、心中で、全力でプレーを楽しみました。

 その帰路、駅の補修工事をしていたおっさんの耳から、毛が、ボーボーと生えてたのです。ヘルメットをしていなかったおっさんはスキンヘッドでした。

 その日から二十五年、その友人とは連絡が取れなくなってしまいましたが、ぼくは彼に心から感謝していますし、彼のことを一時でも忘れたことはありません。

 なんだか、いいお話になりましたね。

 それでは次回は「友情」をテーマにお話させていただこうと思います。

 それでは……。