サスカッチ・サンセットを観た。冒頭の四頭がひたすら野草を食しているシーンの見事さは他に類を見ない。さすがゼルナー兄弟監督が10年以上の歳月をかけて制作しただけの事はある。自然光での撮影、食べる草虫などの小道具、そして何と言っても猿人の咀嚼(そしゃく)音が自然に響く環境音が素晴らしい。その後も、北米の雄大な山奥での映像はどれも見事だ。無言での集団行動は、正に未開の猿人の生活を垣間見ているようで観客はその真面目で詳細な映像の虜になる。しかし、メスが妊娠し、人の道路を見て興奮のあまり排尿と脱糞しまくる下り辺りからは、作劇が意図的過ぎて良くない。さらに、放置丸太によるオス事故死の下りは、しつこいモンタージュとサスペンス風SEが良くないし、作り物すぎる新生児出産に至り観客はがっかりだ。彼らの生活から気持ちが離れてしまう。特殊メイクで言うと自然界の動物の体毛は案外強靭で、あんな風に落ち葉やゴミは付着しない。あれは浮浪者のヒゲと髪だ。そしてラストがあれでは...!?ビッグフットの食事、巣作り、睡眠、交尾、排泄、出産、狩、飲酒、情報伝達から葬儀にいたるまで色々見せてくれるが、アメリカンジョークで笑わせる必要なんてひとつもなかったのになぁ〜、の一本































