隣人X 疑惑の彼女 | を観た。~3行映画評~

を観た。~3行映画評~

日本映画を中心に。たまに見る劇場新作も。タイトル前の◎はオススメ○は見て損ナシ△は気をつけて⭐️はその年のベスト



隣人X疑惑の彼女を観た。地球外生命体難民の地球受け入れ物語なのだが、スケールがマスコミに追われる3人家族から外に出ない。意外な展開まるで無く、全体が和製ホラーの様で貧相。ロケ地滋賀のバックグラウンドは良く描けているが、林遣都側の家族が認知症のばあちゃんだけでは、何の説得力もない。冒頭SF設定を字幕で読ませて終了はない、この辺りジェームズキャメロンなら低予算、かつ短い尺で見事にまとめるぞ。さらに、本作には日本映画が描くのが最も苦手とする要素が二つも入っている。音楽に乗るオーディエンスと加熱するマスコミだ。週刊誌編集部のリアリティの無さは目をつぶるとしても、"ロック"と"押し寄せる取材陣"は邦画で描くと必ず失敗する。クライマックス両親の絶叫も、段取り芝居で共感程遠い。7年ぶり主演映画の上野樹里は勿体無いし、熊澤監督とは『DIVE!』以来という、地元ロケでチカラの入る林遣都にも残念すぎる出来だ。令和になっても"邦画SFは当たらない"のジンクスがまたしてもイキてしまう、一本