少し前の事。
とあるフォトジャーナリストの話を聴く機会があった。
シリアで、カンボジアで、ウクライナで、
命の危機にある子どもたちや、その親の声を写真とともに伝える活動をされている。
その中で紹介された、ある母親の声。
何を望みますか?の質問に
「平和な空を望みます。銃弾も、爆撃もない、平和な空。それさえあれば、この子たちは幸せになれる。」
と。
うん。
そうだね。
本当に切実な願いなんだと思う。
同時に思った。
ではなぜ、平和な空の下にある日本で、
(少なくとも今爆撃にも、銃弾にもさらされていない)
こんなにも苦しんでいる人が多いんだ。
自殺者は年間二万人を超え、
不登校で、いじめで、虐待で、障害者差別で、様々な理由で苦しんでいる子が数え切れないほどいる。
銃弾なんかなくても、命の危機はそこにある。
なんだか、やりきれない気持ちになった。