・躓くものなくてつまづく犬ふぐり 
郷土長崎を代表する俳人、下村ひろしさんの句。長崎新聞俳壇の選者を務めました。
自身の齢を重ね、しみじみと…。
悲嘆ではなく、かくとした自己認識…。 
・さくらんぼ数えて食べて妻若し
奥様とふたりのお顔を思い浮かべながら、「馬酔木」の重鎮だった故人を想っています。
この写真、おんくんのお母さんに送ってもらいました。犬ふぐりの写真ありませんか?と聞いたら直ぐに送られてきました。
ちょうど近くの畦道を歩いていたらしく、その場の犬ふぐりを撮影したとのこと。お母さんあるところ、花あり…。
お母さんのお父さん百々平さんは、ひろしさんとは「馬酔木」の同門。
同じ春の花、百々平さんの桜の一句。
・命得て立つ爆心の花吹雪
畦道の犬ふぐりも、爆心地の桜木も、きょうの雨に濡れているでしょう。
きょうの長崎、朝方黄砂も薄れ、遠くの南部の山を望めました。
在りし日のノア。
眠るノアを見ると安心しました。何も心配ないようで。悲しみも忘れているような気もして…。