・菜の花や西の遥かにぽるとがる 

有馬朗人さんのこの句を愛唱しています。そして、思ったりします。

・菜の花や西の遥かに君が街 

こんなふうに詠んでくれる、誰か居ないかなと…。  

ぽるとがる、だからこそ、面白く、さすがの東大名誉教授、文化勲章受章者と思わせる一句です。名句を前に不遜な願いでした。 

(近くにある住吉神社の桜です)
長崎新聞今朝の紙面、当地の桜が昨日、満開になったと報じています。
・ひとひらのあと全山の花吹雪(野中亮介)
長崎にも縁のある作者。うまい詠み方と感心します。馬酔木の人らしく。
瞬時の差であれ、先んじて最初の一枚の花びらが散る。それに合わせるように全山の花吹雪…。 
・コスモスの長男長女咲きにけり(あてね)
何十万本のコスモスが咲き乱れる中、最初と二番目に咲いただろう花を、祝意を込め、かなり昔に詠んだものです。
公園に続く石段。落椿も見られました。
・落椿晩年もまた長丁場(百合山羽公)  
わが晩年はいかに?
在りし日のノア。 (壁にシート。ちょっと恥ずかしい景です)
ギリギリ、玄関が見える位置に。真正面に真向かわないとこ、弱気なノアらしい?
何を待つノア、何を思うノア?
そう幾たび思ったことでしょう。