弟が生まれてから約1ヶ月が過ぎ
産後の養生の為に実家へ行っていた母が
弟と一緒に帰って来た
弟の名前はゆうや
生まれる前からお父さんが一生懸命考えていた
私は学校から帰ると家のお手伝いはもちろん
弟の子守りという仕事も増えた
でも弟は可愛い
赤ちゃんそのものが可愛いというのもあるけど
お友達にはいて、私にはいなかった兄弟姉妹
念願の弟は余計に可愛いかった
でもまだ首がすわってないので、
抱っこはさせてもらえなかった
私は抱っこがしたくてたまらなかった
ある時、お母さんが夕食の支度をしている時に
弟が泣き出した
あやしてもあやしても泣き止まない
お母さんも料理の最中で手が離せない
私はどうしても弟を抱っこしたかった
ねぇ、お母さん、気をつけるから私に抱っこさせて
そう言うと、お母さんは少しだけ料理の手を止めて
じゃあ、抱っこさせてあげるから両手出して
この首を大事に、座ったまま抱っこしてね
そう言って、私の両手に弟を抱っこさせてくれた
弟は泣き止んだ
その瞬間、私はすごくいいことをした
弟にとっても、私にとっても嬉しいことで
なんだか自分がすごく役に立ったような気がした
お母さんもすぐに台所へ戻り
ありがとう、助かるわ
と言ってくれた
それからは、弟が泣くとすぐに抱っこした
でも、何日か経った時…
泣いたからってすぐに抱っこしないで
抱き癖がつくから
いる時はいいけど、あなたが学校に行ってる間は
そうも出来ない時もあるから、困るのよ
そんな風に言われた
良いことだと思ってやってたけど
赤ちゃんって難しいんだな…
だいたい、赤ちゃんが夜中にも泣くなんて、知らなかった
お母さんは母乳で育てていたので
夜中にも起きて授乳してるんだということも
初めて知った
赤ちゃんがいる生活って、大変なんだな
そんなことも初めて知った
でも、私が子守りにしても、家事にしても
お手伝いをするとお母さんは喜んでくれるので
私はまさにお姉さんになったという気持ちで
ちょっと誇らしげに思っていた