「AIを使えば誰でも簡単に稼げる!」「AI関連株を買っておけば間違いない!」 いま、ネットやSNSを開けば、そんな魅力的な言葉が飛び交っていますよね。

しかし、私の目から見ると、現在の状況はかつての「ITバブル崩壊」の直前に酷似しています。結論から言えば、「AIバブルは必ずはじける」と考えておくのが賢明です。歴史上、弾けなかったバブルは存在しません。

今回は、AIバブル崩壊の足音が聞こえる今、私たちが知っておくべき「投資」と「副業」の実利的なリスク、そして生き残り戦略を、学者の視点から冷徹にお伝えします。

■ AIバブルと株価:いま買うのは「高掴み」の危険大?

現在、世界は一種の株価バブル状態にあります。コロナ以降の過剰な政府支出などにより、実体経済を超える株高が続いていますが、このバブルはいつか必ず弾けます。

多くの人が「AIの未来は明るいから、関連株は上がり続ける」と信じています。確かにAIの技術自体は今後も発展しますが、「技術の発展」と「株価の上昇」は完全に別物です。

特にAI関連株は、将来への期待値が膨らみすぎた「過熱状態」にあります。バブルが弾ければ、どれほど優秀な企業の株価であっても、一時的に大暴落する可能性が極めて高いのです。いま焦って資金を突っ込むのは、お祭りの最後に高値でゴミを買わされるようなもの。投資を考えているなら、むしろ「バブルが弾けて株価が底を打った後」を狙うのがプロのやり方です。

「AIの副業で5万円稼げる」は嘘?AI研修はあまり役に立たない現実

副業に関心がある方の間でよく見るのが、「AIを使えば知識ゼロでも月5万円!」という甘いキャッチコピー。

ハッキリ言いますが、これは「嘘」です。

厳密に言えば、初期の先行者利益で一時的に稼げた人はいますが、いまから同じやり方で参入しても稼げません。AIツールの普及によってライバルが激増し、AIが作った画像や文章の「単価」が暴落しているからです。

さらにタチが悪いのは、「高額なAI研修やスクールはあまり役に立たない」ということ。 何万円も払って学べる内容のほとんどは、YouTubeやネットで無料で見つかるレベルのものです。彼らは「AIでの稼ぎ方」を教えてビジネスをしているだけで、受講者が本当に稼げるかどうかは別の話なのです。

ネットに溢れる「薄っペらいAI記事」の限界

なぜAIで作ったコンテンツでは稼げなくなるのか。それは、AIが出力する内容の多くが「表面的な記述」であり、誤りも多いからです。

私自身、専門的な記事を読むときは、最初の3行で読むに値するかどうかを判断しています。内容を深く理解していない若いライターがAIに書かせた文章は、専門性がなく、編集能力も未熟なため、とても読めたものではありません。

実際、我々学者の世界では、AIライティングはほとんど役に立ちません。学術論文は記述の参考文献と根拠が必須ですが、AIは原典も示さず、根拠も不整合なことが多い。恐らく約15%は誤りが含まれていると私は見ています。かつて、学生がAIで作成したレポートを出してきたときは、すぐに察しがついたので落第させていました。

それほど、AIが単独で生み出す文章には限界があるのです。

バブル崩壊後に「本当に生き残る人」のAIの正しい使い方

AIバブルは必ずはじけます。しかし、それは「AIの終わり」ではなく、ネット社会の初期にAmazonやGoogleが生き残ったような「本物の時代の始まり」を意味します。

これからAIを使って本当に利益を出せるのは、怪しい情報やスクールにお金を払う人ではありません。

AIを正しく使うためには、あなた自身の「専門性」と「編集力」が必須です。

若い人(学生を含む)や、これからスキルを身につけたい人は、AIに頼る前に「自分で文章構成を考えて、自ら記述する訓練」を絶対に怠ってはいけません。そうした地道な基礎があって初めて、AIを使いこなす「編集力」が身に付きます。

AIの未来自体は明るいものです。だからこそ、その甘い言葉の裏にあるリスクを見極め、自分自身の知性を磨く道具として、賢くAIを使いこなしていきましょう!