1989年からジュネーブの国連欧州本部に勤務していたのだが、ヨーロッパの同僚たちが米国のことを「5歳の子供に機関銃を持たせたような国」だとよく言っていた。建国わずか250年の若い国(未熟な外交の国)だが強力な軍事力を持っているので何をするのか分からないという意味である。私も湾岸戦争(1990年)、アフガン戦争(2001年)、イラク戦争(2003年)に対処してきたので、米国がどれほど無茶苦茶をするかは体験ずみである。今次のイランとの戦争も全く唐突な判断で実施されたものであり、正義がないのでヨーロッパからは総すかんを食らっている。3000年の歴史を有するペルシャ帝国(イラン)は簡単には潰れないから、イラクでもアフガンでも失敗したように、今回も米国は大失態をさらすことになるだろう。
日本は米国に占領され、今日まで大きな影響を受けてきたので、米国の力は絶対的なものと考える傾向にあるが、例えば、国連外交の中で米国の力はそれほど強くはない。むしろ英国や仏国の方がより強い影響力を持っている。英国は未だに英連邦の宗主国であるので、その主張は70か国程度に影響する。一方、米国はいつも孤独な戦いをしており、ついて行くのはイスラエルと日本くらいだ。
高市さんは昨年10月の横須賀、今年3月のワシントンとTACO踊りを繰り返しているが、外交にはバランス感覚というものが必要だ。2000年以上の歴史を有する国の総理なんだから、もっとしたたかな外交をしてもらいたいものだ。因みに、TACOは Taco theory: Trump Always Chickens Out"(TACO理論:トランプはいつも尻込みして退く)であり、米国紙で最近よく使われている。
ホワイトハウスのホームページに掲載された「踊る高市首相」

