「釜山少年」のソウル上京記 | 恋する干しぶどう(*´・з・`*)♪

恋する干しぶどう(*´・з・`*)♪

イ・ジュンギさん大好き、
輝き続けるイ・ジュンギさん、幸せな時間をありがとう~♥

 今年でデビューして9年目、誰よりも華麗なスポットライトがよく似合う彼だが、わずか9年前は

どこにでもいる平凡な少年だった。それが、突然、俳優を夢見て単身で上京した。彼が語ってき

たように、イ・ジュンギの元々の夢はコンピュータープログラマーだった。その彼に進路変更を与

えたのは高校2年生の時に友達と一緒に観た演劇『ハムレット』だった。舞台の上に立った俳優

達の姿に魅了されたこと。俳優の声、動き、その息遣いまで、役と同化した俳優達のすべてが

「息もできないくらい格好良く見えた」と、彼はその感動を語っていた。感動は人生の目標を変え

てしまう。両親からは大反対されたが、持ち前の頑固さで両親を説得。1年間の俳優養成学院へ

の通学を許可してもらった。しかし、「俳優になる」という夢は学院に足を踏み入れしばらくすると

彼の意識から遠のいていく。学院で知り合った仲間たちは、皆、格好良くおしゃれに見えた。多く

の成長期の少年達にそういう時期があるように、イ・ジュンギにもまた目の前の楽しさに溺れ、格

好良い仲間達と遊び呆ける日々を送ってしまう。両親が工面して支度してくれた学費も大半を遊

びに使い、あっという間に4ヶ月の学費を使い果たしてしまう。当時の学費は1ヶ月4万円、一般

家庭にとっては大きな金額だった。そんんな生活を続けるイ・ジュンギだったが、いつものように

家に戻って来たある日、父親が目の前に硬貨を詰めた包みを出した。「4ヶ月分の学費だ。学院

に持って行きなさい。」苦労して用意した学費を遊興費に使ってしまった息子を怒ることも責める

こともせず、硬貨を詰めた包を出した父の行動にイ・ジュンギは自分の愚かさに気付く、言葉にで

きない恥ずかしさを感じた。重く大きい包を抱えながらイ・ジュンギは改めて自分に問いただす、

自分の目標は何なのかと。そして高校3年生になった時、演劇映画学科への進学を決心した。当

時約3万円した大学願書代を用意するため身分証明書を偽造してまでアルバイトをしたという、

『俳優』への夢は揺らぐことはなかった。彼はアルバイトで貯めたお金でアクロバティックな技も

学んだ。演技に役立という考えからだった。学ぶ時間は彼に自信を与えた。しかし、ここで現実の

厳しさにぶつかる。受けた大学はすべて不合格だった。学校の授業を怠けて遊び続けた日々、

見栄を張って自分の能力以上の大学に志願したこと、『不合格』は予測された結果だった。その

後、専門学校にも志願したがそれさえも落ちた。「人とは違うことをする」が口癖だった少年は専

門大学の試験で自信があったタンブリングだけを見せ、会場を出て来てしまったのだ。タンブリン

グとは、トランポリン競技の一種で、床やマットの上で跳躍や回転を行う運動である。自己陶酔し

ていた彼に『合格』という幸運は訪れなかった。しかし、この『挫折』が彼に生きていく力を与える

ことになる。「負けたくない」「あきらめたくない」イ・ジュンギはもう一度勉強しろという父親の反対

を押切りソウル行きの汽車に乗る。釜山を旅立つ日、彼は誓う。夢が叶うまで絶対に帰って来な

いと。生まれ育った故郷、幼いころからの友達、そして両親。自分を育て上げてくれたすべてに

心の中で誓った。

                                                                                      ~続く~


                                           FANDOME ASIA 2010創刊号より



ジュンギ君もすごいけどお父さんもすごいです。ポケットに3千円だけ入れた息子が、親の反対を押切りソウルに旅立つ。この時のお父さんの気持ちを思うと、私にはできるだろうかといつも思います。


恋する干しぶどう(*´・з・`*)♪-21

恋する干しぶどう(*´・з・`*)♪-22

恋する干しぶどう(*´・з・`*)♪-23