神麗 魂の 導き神

 宇宙総帥アリヒト



メラメラメラメラ今回もご訪問くださりありがとうございます。



・・・自分の意思で動きたいのに・・・」

続き

と云ってまた泣き出す。

「ではお前は人間ではないということだな」

「いえ、人間だったのです。人間だったけど、人間の姿はしております。でも顔は視えない。髪の毛が前に、前に」

前髪で顔を覆われている。

「そこは真っ暗だし、周りは血だらけではないのか?」

「違う」

「では、そこは血の沼ではないのか?」

地獄には血の沼のようなところがある。

「血の沼ではない、だけど黒い草のようなものがいっぱい生えていて」

「では、沼のようなところか?」

「うーん、とにかく井戸のような口が開いていて、その横に私は座らされていて、何時も暗いのですよ。真っ暗で」

「血の池ではないのか?」


「血の池ではありません」

「血の池ではないと云う事は、沼のようなところか」

血の池、や沼に固執しているのは、以前淵に堕とされていた魂が、ここは血の沼だ、と云った事による。

「真っ暗で、黒い何か毛でもじゃもじゃしたようなものが私の周りに生えているのです。そこで私は白い着物を着て、髪の毛を振り乱して、ただ座っているだけなのです」

ご相談者の娘さんが自宅の階段で座っていた姿と同じ

「白い着物を着て、顔は何時も視えないのです。前も・・・目の前に髪の毛が垂れ下がっていて視えないのです」

「では、お前は首を吊られてはいないのか?」

淵に堕とされた魂は、みな首を吊られてぶら下げられている。

しかし、化け物は淵の主たちであり違ったようだ。

「首は吊られていないけど、ここから絶対に離れられないのです。自縛です。ここから離れられないのです。私は、この穴の傍でいつも、何時も・・・」

「おい、地獄の入り口は井戸のようになっているのか」

「そうです。地獄の入り口は井戸です。人が一人入れるぐらいの、1,5メートルぐらいの穴です」

「そうか、そこに落ち込むと地獄なのだな」

「そうです。ここの奥が地獄の底なのです」

「では、そこでは地獄の苦しみや喘ぎ声などが聞こえるのであろうが」

「聞こえます。何時も私の頭の中で何かが囁くのですよ・・・」

 と話は続く。

そして

「この娘ちゃんは可愛いのですよ。この娘ちゃんが可愛いで、可愛いで、私ここに何時も一人でいるから寂しいのですよ。この子が居たら少しは安らげるのです気持ちが。」

「なに、お前地獄の底に落とすぞ!そんな身勝手な事を云うと」

「いや、この娘ちゃんが可愛くて、可愛くて・・・いや、私は地獄には落ちたくない!」

「だったら離れろ、離さないと地獄におとすぞ!それともどこかに飛ばすか!!」

「地獄に落ちたら二度と上がってこられないのです」

「だったら、よそに飛ばすぞ!」

「アッ、ンン、アーンン、アーンあ~ん」

とまた泣き始める。

これも嘘泣きであろうが

「お前も毛だらけの化け物と同じところに飛ばすぞ!」

この会話は、女性の母親であるご相談者の中に“化け物”を入れご相談者の口から話をさせたものである。

この時点で、このオンナが“化け物”となぜ云えるのか?

次回続く