神麗 魂の 導き神

 宇宙総帥アリヒト



メラメラメラメラ今回もご訪問くださりありがとうございます。




・・・そこはお前がこれから棲むところなのだ」

続き

「わわ、私、こんなところに本当に棲んでいいのでしょうか?」

「おい、そこの何処かにお前の彼氏が居る筈だ、探してみるがいい」

「わわっ、分かりました。ここの何処かで私を待っているのでしょうか?」

「そうだ、待っているのだ。その辺を探してみよ。必ずみつかる筈じゃ」

「わ、分かりました」

「後は、もう何もないのか?」

「あ、アトと云うよりは、後と云うよりは、私もうどうして良いか分からない、もう気が狂いそう・・・これ本当に夢じゃないのでしょうか?」

「夢ではないのだ。落ち着け、落ち着け、慌てずゆっくり周りをみて自分で納得するがいい」

「わわ、分かりました。分かりました。」

「では、離れるぞ」

「わわ、分かりました・・・」


初めて見る景色があまりにも綺麗すぎて興奮しているようだ。

誰もが云うように“夢”でしょうか、と。

さて、次は先に昇った彼(サツジン鬼)を呼び出し、彼女を探すように伝えよう。


「おい、サツジン鬼入って来い」

「・・・おお、ここに居ります」

「お前の姫がお前と同じところに上がったからなぁ~今から探してみよ。銅聖子もお前を探している筈だ」

「わわ、分かりました、分かりました・・・ああ、有り難き、有り難き、ささ、早速探しますから、ああ、有り難き」

これでサツジン鬼も必死になって”感謝、感謝”で彼女を探すことだろう。

そして何時の日か天国の入り口で再び出会う事になるのではないだろうか。

一日も早く人間界と天国で共に暮らすことが出来るようになれば幸いだ。

何れ、遠からずそのような日が訪れる事だろう。


=天国に導いた後の彼女との会話=

「貴女、凄いところに逝ったみたいですねー」

「自分の事ながら、何かこう・・・」

「いやー、本当に凄いところのようですねー、あの興奮の仕方は尋常じゃないですよ」

「何か、その瞬間と云うか“フッ”と何か体が軽くなったのは気のせいなのかなぁ・・・」

「いや、気のせいではないですよ」

「はい、何か・・・うん、ナンカ」

「本当に上がったのですよ。何れ貴女の彼と天国で魂同士がお会いすることになるでしょう。後は、貴女の思い、魂の想いが、あなたにどのように伝わるかではないでしょうか?あっ、そうだ忘れていた!先祖に繋がる紐を切らなければならない。
魂の頭に伸びている紐を。
そうしなければいつもいつも先祖から下に引き下ろされる事になるのです。(魂が下に居た頃は先祖が上になるのだが、天国の入り口に入ったと云う事は、先祖よりも遥か上に昇った事になる)
もう貴女は、先祖からすれば“神”になった事と同じなのですよ。
天国は神の管轄ですから。
その貴女に縋ろうとして先祖たちが貴女の頭の上に伸びる紐を引っ張るのです。
その度に真っ暗闇の下に落ちる事になるのです。それでは早速切りますから」


と云う事で頭の上に伸びる紐を切る。

あまりにも彼女の魂が興奮していたため切り忘れたのだ。

「おい、銅聖子入って来い。銅聖子入って来い」

とフタタび魂を私の中に呼び込む。

「ははは、はい」

「どうだ」

「いえっ、まだ目を瞑って、目を瞑って夢かなにか確認しているところでございます」

「夢ではない。お前の頭に紐が伸びているであろう」

「ははは、はい」

「その紐を切らないと、お前の先祖が引っ張るのだ」

「わわ、分かりました」

「だが、その紐を切ると先祖とはもう縁がなくなるのだ。どちらにしてもお前は天国に入るからもう先祖とは縁がなくなるのだ。だけど少し寂しくなるぞ、それは仕方がないが」

「け、結構でございます。もう先祖とは会わなくても結構でございます。こ、こんな素晴らしいところ、あーっ、素晴らしい、あの彼と出会えたらもう最高です。」

次回続く