メルマガバックナンバー【不便から見えたもの】

※こちらは毎月2回配信しているメールマガジン「トイトイ通信」のコラムのバックナンバーです。

配信3回目の今回は、ちょっと特別編。

前回予告した内容を変更させて頂き、北海道で地震を経験して感じたことをお伝えしたいと思います。

私にできること
今回、北海道胆振東部地震の発生時には、私は北海道へ取材旅に行っており胆振西部の洞爺湖町の友人宅に滞在中でした。
地震が発生した日に帰る予定が延期になり、2日後に帰ってきました。

4年半ぶりに２泊3日で訪れた北海道での大地震でした。


＊今回滞在していた洞爺湖町の景色。


多くの方は
「久しぶりに行った北海道でこんな地震に合うなんて不運だね」
と思うかもしれませんが、

私は全くそう思っていません。

地震のあとに北海道で過ごして思った事や経験した事は沢山の学びや発見があり、私にとって偶然ではなく、私のこれからにとって必要な経験させてもらったと思いました。

亡くなられた方や、まだ避難をしている方もいらっしゃるような大災害の中で、幸いに私は大きな混乱もなく、今無事に居られる事を感謝して、今の私に出来る事は何かを考え、この経験から生れた事を微力ながらにでも発信して行くことが大切だと思っています。

見えてきたこと
今回、北海道で地震を経験して思ったのは、程よいアナログ生活の大切さと助け合いの大切さ。
そして、農業の大切さでした。

今回、滞在していた地域は停電のみで断水が無かったのがかなり救いでした。
その地域はプロパンガスの為、都市ガスや電気が止まっていたとしても普通に火が使えたので、ガスコンロやカセットコンロでお料理が出来ました。

テレビが観れなくてもカセットラジオで情報を得たり。
これがもし冬だったとしたら、薪ストーブがある家は暖をとることが出来ます。

あとは、Suicaやクレジットカードなどの決済が出来ず、ATMも閉まっていて下ろせなかった為、停電の中に買い物が出来たのは現金でした。

何でも「便利」「気軽に」を求めがちですが、いざとなったら「最新式」より役に立つものも沢山ある事を実感しました。

出会いからも学ぶ
近々、ちゃんとご紹介しますが、地震の前日に訪れた豊浦町の「中つ地農園」さんは電気は自家発電、食べ物はお米を含め、なるべく自給、水は沢から引いて、トイレはバイオトイレ、作物は農薬や肥料も使わず自然の力を引き出して育てるという循環型のナチュラルな暮らしをされています。
ここまでの自給は誰でも出来ることでは無いですが、このような暮らしの大切さをより感じる事ができました。

中つ地農園さんのFacebookページ
https://m.facebook.com/nakatsuchi.earth/?locale2=ja_JP&

＊中つ地農園さん。

あとは、電気が復旧したお家はまだ復旧していない知人に連絡を取り合って助け合っていたり、
停電の中、出来る範囲でお店を開けて食べ物を提供していたお店に近隣の農家さん達が野菜を置きに行っていたり。
皆さんの助け合いの素晴しさ。
特に伊達市の「皆花」さんは本当にみんなの幸せを考えた行動が素晴らしく感銘を受けました。

皆花さんのFacebookページ
https://m.facebook.com/profile.php?id=329566510449379

そして食べ物を生産しているって本当に強み。
私も数年、家庭菜園を出来ていませんが、やはり少しでも自分で何か作らなきゃと思いました。
「食べる」って、どんな状況になっても絶対に欠かせない事で、「人任せ」「お金を出せば手に入る」という考えでは無く、葉ネギ1本からでも何か自給する気持ちが大切だと改めて感じました。


実は目の前にあった
そして、印象的だったのが、停電の夜に観た満点の星空。
便利な生活を排除したから見えた自然そのものの姿。
あんなに天の川がキレイに見えて、普段見えていないだけで実はあんなにたっっっくさんの星がある事を実感しました。

便利すぎる生活の中で目の前にあっても見えていないものが沢山あることを知りました。

何だかきれい事ばかり並べてしまいましたが、書いている私も自分自身で学んだことを全て形に変えることは難しいです。
でも、日々心に留めて生活していく中で少しづつ還元していきたいと思います。

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